Webサイトの表示速度を改善するには?10の方法と原因・ツールを解説
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Webサイトの表示速度は、ユーザーの満足度と売上に大きく影響します。ページの読み込みに3秒以上かかると訪問者の約40%が離脱するという調査結果もあり、サイト速度の改善は避けて通れない課題となっています。
本記事では、表示速度が遅くなる原因から具体的な改善方法、そして測定ツールまで、実践的なノウハウを分かりやすく解説します。
参考:What’s next for the mobile web?|Google Ad Manager
Webサイトの表示速度が重要な理由
はじめに、Webサイトの表示速度が重要な理由を3つの観点からみていきましょう。
検索順位の向上につながる
Googleは、2018年7月にモバイル検索においてページの読み込み速度をランキング要因として正式に採用しています。さらに2021年6月からはCore Web Vitalsという指標が導入され、ユーザー体験の質が検索順位により大きな影響を与えるようになりました。
Core Web VitalsはLCP(最大コンテンツの描画)、FID(初回入力遅延)、CLS(累積レイアウトシフト)の3つの指標で構成されています。これらの指標が良好なサイトは、検索結果で上位に表示される可能性が高くなります。
参考:Core Web Vitals と Google 検索の検索結果について | Google 検索セントラル
コンバージョン率が改善する
サイト速度とコンバージョン率の関係は、多くの企業事例で実証されています。2007年のAmazonの調査では、ページ読み込み時間が0.1秒遅れると売上が1%減少することが報告されました。
モバイルサイトにおいては、表示速度の影響がさらに顕著に現れます。Googleの調査によると、モバイルサイトの表示速度が1秒から3秒に遅くなると直帰率が32%増加し、5秒になると90%も増加します。
ECサイトやリード獲得を目的とするサイトでは、わずか1秒の改善が年間売上に大きな影響を与えるのです。
参考:New Industry Benchmarks for Mobile Page Speed - Think With Google
ユーザー満足度が高まる
表示速度が速いサイトは、それだけで信頼性や専門性が高いという印象を与えます。逆に、読み込みが遅いサイトは、ユーザーにストレスを与え、二度と訪問したくないという印象を残してしまいます。
特にモバイルユーザーは通信環境が不安定な場合も多く、サイト速度への期待値が高い傾向にあるため、2.5秒以内に表示させることが理想的です。3秒を超えると「遅い」と感じられることが多く、ユーザビリティが低下してしまいます。
Webサイトの表示速度が遅い原因
サイト速度を改善する前に、なぜ遅いのかを理解することが重要です。ここでは、最も一般的な3つの原因を解説します。
画像・動画の容量が大きい
Webサイトのページ容量を多く占めるのが、画像です。高解像度の画像をそのまま使用していたり、適切な圧縮を行っていない場合、ページの読み込み時間が大幅に増加します。
特に問題となるのは、実際の表示サイズよりもはるかに大きな画像を使用しているケースです。例えば、幅300ピクセルで表示する画像に幅3000ピクセルの元画像を使用していると、不要なデータ転送が発生します。
また、PNG形式で保存すべきイラストをJPEG形式で保存したり、その逆のケースも、ファイルサイズの増大につながります。
外部ファイルが負荷になっている
外部から読み込むファイルやスクリプトも、表示速度に大きな影響を与えます。Google Analytics、Facebook Pixel、各種広告タグなど、マーケティング目的で設置されたタグが蓄積すると、ページの読み込みが遅くなってしまうのです。
また、外部のWebフォントやJavaScriptライブラリ、CSSフレームワークなども負荷となります。これらのファイルはサードパーティのサーバーから読み込まれるため、そのサーバーの応答速度に依存してしまうことが理由です。特に海外のサーバーから読み込む場合は、物理的な距離による遅延も発生します。
サーバーのスペックが不十分
サーバーの処理能力や回線速度が不足していると、どれだけフロントエンドを最適化してもサイト速度は改善されません。特に共有サーバーを使用している場合、他のサイトの影響を受けやすく、アクセスが集中する時間帯に極端に遅くなることがあります。
またデータベースの設計が適切でないことも、サーバーの応答時間が遅くなる原因です。WordPressなどのCMSを使用している場合、プラグインの増加やデータベースの肥大化により、徐々にパフォーマンスが低下していくケースが見られます。
サイト速度を改善する方法10選
ここからは、サイト速度を改善する具体的な方法を10個解説します。
1. 画像を最適化する
画像の最適化は、最も効果が高く、実施しやすい改善方法です。
まず、画像の形式を適切に選択しましょう。写真にはJPEG、透過が必要なイラストやロゴにはPNG、アニメーションにはGIFを使用するのが基本です。WebPという次世代フォーマットも普及しており、JPEGと比較して25〜35%のファイルサイズ削減が可能です。
画像の圧縮も重要です。画像圧縮ツールを使用すれば、画質をほとんど落とさずにファイルサイズを50〜70%削減できるため活用しましょう。
2. ブラウザキャッシュを活用する
ブラウザキャッシュとは、一度読み込んだファイルを保存しておく仕組みです。この設定をすることで、2回目以降の訪問時に表示速度が大幅に速くなります。
設定は比較的簡単で、サーバーの設定ファイルに数行追加するだけです。画像ファイルは1年間、デザインやプログラムのファイルは1ヶ月程度保存するのが一般的です。ただし、よく更新するファイルは短めに設定し、ファイル名に日付や番号を付けることで、更新時の問題を防げます。
3. gzip圧縮を有効化する
gzip圧縮は、サーバーからブラウザに送るデータを圧縮する技術です。テキストファイル(HTML、CSS、JavaScript)なら、70%以上小さくできます。
ほとんどのサーバーで簡単に設定でき、すぐに効果が出ます。設定方法はサーバーの種類によって異なりますが、多くの場合、設定ファイルに数行追加するだけです。最近では、Brotli(ブロトリ)という新しい圧縮方法も登場しており、gzipよりさらに小さくできます。
4. CSS・JavaScript・HTMLを軽量化する
プログラムコードの軽量化により、ファイルサイズを30〜50%削減できます。改行や空白、コメントを削除し、変数名を短くすることで、データ量を減らします。
専用のツールを使えば自動的に圧縮できます。また、使っていないコードを削除することも重要です。Chrome開発者ツールを使えば、どのコードが使われていないか確認できます。JavaScriptを読み込む際は、特別な指定を追加することで、ページ表示を邪魔しないようにできます。
5. 遅延読み込みを実装する
遅延読み込みとは、画面に表示されるまで画像の読み込みを待つ技術です。これにより、最初に表示される部分が速くなります。
最新のブラウザでは、画像タグに簡単な指定を追加するだけで実装できます。古いブラウザにも対応する場合は、専用のプログラムを使います。動画や埋め込みコンテンツにも同じ方法が使え、特にYouTubeの動画では、サムネイル画像だけ表示しておいて、クリックされたら動画を読み込むようにすると効果的です。
6. 不要なプラグインを削除する
WordPressなどのCMSを使っている場合、不要なプラグインが速度低下の原因になることがあります。使っていないプラグインは完全に削除し、同じような機能のものは一つにまとめましょう。
プラグインの影響を調べるツールもあります。各プラグインがどれだけ時間をかけているか測定し、負荷の高いものから見直していきます。セキュリティやバックアップのプラグインは特に重くなりやすいので、設定を見直すことで改善できる場合があります。
7. CDNを導入する
CDN(Content Delivery Network)は、世界中に配置されたサーバーから、ユーザーに最も近い場所からコンテンツを配信する仕組みです。距離による遅れを減らし、サーバーの負担も軽くできます。
CDNにはCloudflareやAmazon CloudFrontなど、様々なサービスがあります。Cloudflareは基本機能を無料で使え、設定も簡単です。画像やデザインファイルをCDNから配信することで、特に遠方からのアクセスに対して大きな改善が期待できます。
8. サーバーを見直す
サーバーの応答時間は、理想的には0.2 秒以内に抑えたいところです。安価な共有サーバーを使っている場合は、より高性能なサーバーへの移行を検討しましょう。
最近では、高速化に特化したサーバーサービスも増えています。WordPressに最適化されたサーバーなら、通常のサーバーと比べて2〜3倍速くなることもあります。また、PHPを最新版にアップデートするだけでも、30%程度速くなる場合があります。
9. Webフォントを最適化する
Webフォントは、サイトの見た目を良くする一方で、読み込み時間が増える原因になります。日本語フォントは特に大きく、1つのフォントファイルが数MBになることもあります。
使う文字だけを含むファイルにすることで、サイズを90%以上削減できます。また、特別な設定を追加することで、フォントの読み込み中でも文字を表示させることができます。必要最小限のWebフォントだけを使い、場合によってはシステムフォントの使用も検討しましょう。
10. AMPを活用する
AMP(Accelerated Mobile Pages)は、Googleが推進するモバイルページを高速化する技術です。機能を制限する代わりに、非常に速い表示を実現します。
ニュースサイトやブログなど、記事中心のサイトには特に効果的です。通常のページと比べて、4倍以上速くなることもあります。ただし、機能に制限があるため、ショッピングサイトや複雑な機能を持つサイトには向いていない場合があります。WordPressなら、専用プラグインで比較的簡単に導入できます。
サイト速度を測定できるツール3選
サイト速度の改善効果を確認するには、適切な測定ツールの活用が不可欠です。ここでは、無料で使える代表的な3つのツールを紹介します。
PageSpeed Insights
▲出典:PageSpeed InsightsGoogleのPageSpeed Insightsは、最も広く使われている測定ツールです。調べたいページのURLを入力するだけで、スマートフォンとパソコン両方の速度を測定できます。0から100点で評価され、90点以上なら「良好」、50から89点は「改善が必要」、49点以下は「不良」と判定されます。
具体的な改善提案も表示されるので、何から始めればよいか分かりやすいのが特徴です。定期的に測定して、改善の効果を確認することが大切です。
GTmetrix
▲出典:GTmetrix
GTmetrixは、より詳しく表示速度の分析ができるツールです。各ファイルがいつ読み込まれるかを、グラフで見やすく表示してくれます。
無料でアカウントを作れば、測定する地域やブラウザの種類、通信速度を選べます。過去の測定結果も保存されるので、改善前後を比較できます。改善提案には優先順位が付いているので、効果の高いものから取り組めます。
Lighthouse
Lighthouseは、Chrome開発者ツールに統合されている測定ツールです。F12キーで開発者ツールを開き、Lighthouseタブを選ぶだけで測定できます。速度だけでなく、使いやすさ、SEO対策など、5つの観点から総合的に評価してくれます。
開発中のサイトや、ログインが必要なページも測定できるのが便利です。プログラムから実行することもでき、定期的な測定を自動化することも可能です。測定結果はファイルとして保存でき、定期的なチェックに活用できます。
サイトの速度改善で成果を最大化しよう
サイト速度の改善は、一度やれば終わりではありません。新しいコンテンツを追加したり、機能を増やしたりすると、また遅くなることがあります。定期的に測定し、改善を続けることで、適切な状態を保てるでしょう。
しかし、多くの企業が直面する課題は、速度改善の技術的な難しさです。画像の最適化、キャッシュの設定、コードの軽量化など、本記事で紹介した改善方法の多くは専門知識が必要で、実装にも時間がかかります。
そこでおすすめしたいのが、表示速度を最初から考慮して設計されたCMS「LeadGrid」です。
LeadGridは、1,500社のサイト制作・マーケティング支援のノウハウを活かし、Core Web Vitalsに配慮した高速なWebサイトを実現します。
見たまま編集機能により、専門知識なしでコンテンツを更新
SEO機能を標準装備し、検索エンジンに評価されやすいサイト構造を実現
外部の制作会社に依頼することなく、自社でスピーディに改善を実施
表示速度の改善は、SEO効果とコンバージョン率向上の両方につながる重要な施策です。技術的な壁に悩むことなく、高速なWebサイトを運用したい方は、ぜひLeadGridの導入をご検討ください。
よくある質問
表示速度の改善はどの方法から始めるべきですか?
まず画像の最適化から始めることをおすすめします。画像をWebP形式に変換するだけで25〜35%のファイルサイズ削減が可能で、圧縮ツールを使えば画質をほとんど落とさずに50〜70%削減できます。次にブラウザキャッシュとgzip圧縮の設定を行い、その後、遅延読み込みの実装やCSS・JavaScriptの軽量化に取り組むと効率的です。
サイト速度の改善にはどのくらいの費用がかかりますか?
基本的な改善の多くは無料で実施できます。画像の最適化、ブラウザキャッシュ、gzip圧縮、コードの軽量化などは、無料ツールと設定変更で対応可能です。費用が発生するのは、サーバーのアップグレード(月額数千円〜)、有料CDNサービス(月額数千円〜)、有料の高速化プラグイン(年額数千円〜)などです。
表示速度は何秒以内を目標にすべきですか?
理想的には2.5秒以内、最低でも3秒以内を目標にしましょう。Googleの調査では、モバイルサイトの表示速度が1秒から3秒に遅くなると直帰率が32%増加し、5秒になると90%も増加します。PageSpeed Insightsで90点以上(良好)を目指し、Core Web VitalsのLCP(最大コンテンツの描画)は2.5秒以内にすることを心がけましょう。
技術的な知識がなくても速度改善はできますか?
基本的な改善は可能ですが、限界があります。画像の圧縮や不要なプラグインの削除などは技術知識なしでも実施できます。WordPressなら専用の高速化プラグインで自動化も可能です。ただし、コードの軽量化やサーバー設定の変更などは専門知識が必要です。技術的な実装が難しい場合は、最初から高速化を考慮して設計されたCMSを導入するか、専門家に依頼することを検討しましょう。
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LeadGrid BLOG編集部は、Web制作とデジタルマーケティングの最前線で活躍するプロフェッショナル集団です。Webの専門知識がない企業の担当者にも分かりやすく、実践的な情報を発信いたします。
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