Webサイトの直帰率とは?離脱率との違いや目安・改善方法まで解説
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Webサイトを運営していると、アクセス解析で必ず目にする「直帰率」という指標。しかし、その意味や活用方法を正しく理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。
直帰率は単なる数値ではなく、ユーザーの行動やサイトの改善点を示す重要な指標です。本記事では、直帰率の基本的な概念から、離脱率との違い、業界別の平均値、そして具体的な改善方法まで解説していきます。
直帰率とは
直帰率とは、Webサイトに訪問したユーザーが最初にアクセスしたページだけを閲覧して、他のページに移動することなくサイトを離れてしまった割合を指します。例えば、100人のユーザーがあるページにアクセスし、そのうち70人が他のページを見ることなくサイトを離れた場合、そのページの直帰率は70%となります。
Webサイトにおいて理想的なのは、ユーザーが最初のページで満足せず、他のページにも関心を持ち、サイト内を回遊してもらうことです。複数のページを閲覧してもらうことで、商品やサービスへの理解が深まり、最終的には問い合わせや購入などのアクションにつながる可能性が高まります。そのため、多くのWeb担当者は直帰率の低下を目指した改善を重視しているのです。
ただし、直帰率が必ずしも悪い指標とは限りません。コンテンツの目的によっては、必要な情報が1ページのみで十分に提供できている場合もあります。例えばFAQページや特定のランディングページでは、直帰率が高くてもユーザーのニーズをしっかり満たしていれば問題となりません。
直帰率と離脱率の違い
直帰率と混同されやすい指標が「離脱率」です。両者は似ているようで、実は全く異なる概念を表しています。
以下では両者の違いについてみていきましょう。
直帰率の計算方法
直帰率は以下の計算式で求められます。
直帰率 = 直帰数 ÷ セッション数 × 100 |
ここでいう「セッション数」は、該当ページから始まったセッションの総数です。例えば、あるページが100回のセッションの開始ページとなり、そのうち60回が直帰した場合、直帰率は60%となります。
離脱率の計算方法
一方、離脱率は以下の計算式で求められます。
離脱率 = 離脱数 ÷ ページビュー数 × 100 |
離脱率は、そのページが最後に閲覧されたセッションの割合を示します。つまり、ユーザーがサイト内を回遊した後、最終的にそのページから離脱した割合も含まれるため、直帰率とは異なる視点でユーザー行動を分析できるのです。
直帰率と離脱率の考え方
例えば、以下のような3つのセッションがあったとします。
セッション1:ページA → 離脱
セッション2:ページA → ページB → 離脱
セッション3:ページB → ページA → 離脱
この場合、ページAの直帰率は33.3%(1回の直帰 ÷ 3回のセッション開始)となりますが、離脱率は66.7%(2回の離脱 ÷ 3回のページビュー)です。このように、直帰率はあくまで「最初のページで離脱した割合」を示すのに対し、離脱率は「そのページが最後に見られた割合」を示すという違いがあります。
GA4で直帰率を確認する方法
GoogleアナリティクスがUA(ユニバーサルアナリティクス)からGA4に移行したことで、直帰率の確認方法も変わりました。GA4では標準レポートに直帰率が表示されないため、探索レポートを使用する必要があります。
GA4の管理画面から「探索」をクリック
「空白」のテンプレートを選択
ディメンションに「ランディングページ」や「参照元/メディア」を追加
指標に「直帰率」を追加
レポートをカスタマイズして必要な情報を表示
この方法により、ページ別、流入経路別、デバイス別など、様々な切り口で直帰率を分析できます。最初は設定に戸惑うかもしれませんが、一度作成したレポートは保存できるため、定期的なモニタリングに活用できます。
直帰率の平均値と目安
直帰率の適正値は、Webサイトの種類や業界によって大きく異なります。一概に「何%以下が良い」とは言えませんが、目安となる平均値を把握しておきましょう。
Webサイト種類別の直帰率平均
Webサイトの目的や構造によって、直帰率の平均値は大きく変わります。一般的な目安は以下の通りです。
ランディングページ:60〜90%
ブログ・コンテンツサイト:65〜90%
BtoBサイト:25〜55%
ECサイト:20〜45%
注目すべきは、ECサイトとブログ・コンテンツサイトの差です。ECサイトは商品比較や複数ページの回遊が前提となる構造のため低く、ブログは単一記事で完結する性質から高くなります。ランディングページの直帰率が高くても、コンバージョン率が目標を達成していれば問題ありません。
業界別の直帰率平均
業界によっても直帰率の傾向は異なります。主な業界別の平均値は以下の通りです。
飲食:65.52%
サイエンス:62.24%
ニュース:56.52%
美容・健康:55.86%
コンピュータ・家電:55.54%
趣味・レジャー:54.05%
自動車:51.96%
ショッピング(EC):45.68%
不動産:44.50%
飲食業界のWebサイトでは、ユーザーは「営業時間・住所・電話番号」などをすぐに確認し、1ページで目的を達成するため自然と離脱率が高くなります。反対に、多数の物件を比較閲覧する行動が前提の不動産業界は、直帰率が極めて低い結果となっています。
参考:Bounce Rate Benchmarks: What’s a Good Bounce Rate, Anyway?
流入経路別の直帰率平均
ユーザーがどこから訪問したかによっても、直帰率は大きく変わります。
ディスプレイ広告:56.50%
SNS:54%
直接流入:49.90%
リスティング広告:44.10%
オーガニック検索:43.60%
リファラル:37.50%
Eメール:35.20%
メール経由が最も低いのは、既存顧客やメルマガ登録者など関心の高いユーザーが多いためです。逆にディスプレイ広告は興味本位のクリックが多く、最も高い直帰率となります。リスティング広告やSNSは、広告内容とランディングページの整合性が直帰率を大きく左右します。
参考:Bounce Rate Benchmarks: What’s a Good Bounce Rate, Anyway?
直帰率を改善すべきページを見つけるには
直帰率を下げてサイト全体の価値を高めるには、「どのページを優先的に改善するか」の見極めが極めて重要です。単に直帰率が高いページから対応するのではなく、他の指標やサイトの目的と組み合わせて分析することで、より効果的な改善ポイントを見つけることができます。
1. コンバージョン率(CVR)との関連で見る
直帰率が高く、かつコンバージョン率(CVR)が低いページは、ユーザーがサイトで期待するアクション(購入やお問い合わせなど)に至っていないことを示しています。こうしたページは、内容や導線、訴求ポイントに問題があるケースが多いため、優先的に見直すべきです。
具体的には、Googleアナリティクスでランディングページ別に直帰率とCVRを取得し、数値がともに悪いページをリストアップします。ただし、直帰率が高くてもCVRが高いページ(特化型ランディングページなど)は、直帰が目的完結となっている場合もあるため、単純な数値だけで判断せずページの役割も踏まえて比較・評価することが重要です。
2. ページの平均滞在時間と組み合わせる
直帰率が高いページの中でも、平均滞在時間が短いページは特に注意が必要です。滞在時間が短いということは、ページ内容がユーザーの期待や検索意図と合致していなかったり、ページ構成が分かりづらかったりする可能性が高いからです。
逆に、直帰率は高いものの平均滞在時間が長い場合は、1ページのみでもユーザーが十分な情報を得ているケースも考えられます。
そのため、直帰率と平均滞在時間をかけ合わせてページごとに分析し、特に「直帰率が高く、かつ滞在時間も短い」ページから優先してコンテンツの見直しやファーストビューの改善、内部リンクの設置などを行うのが有効です。
3. ページビュー(PV)数の多さで優先度をつける
PV数の多いページは、それだけ多くのユーザーが訪問しているため、直帰率の改善によるインパクトも大きくなります。たとえば、全体のアクセス数の中で大きな割合を占めるページで直帰率が高い場合は、その改善だけでサイト全体の直帰率を大きく引き下げることが可能です。
まずはPV数が上位のページリストを作成し、直帰率やその他の指標と組み合わせて分析しましょう。
直帰率が高くなる原因
直帰率が業界平均や目標値より高い場合、いくつかの原因が考えられます。主な要因を理解し、適切な対策を講じることが重要です。
ユーザーの検索意図とコンテンツに不一致が生じている
最も多い原因は、ユーザーが期待していた情報とページの内容が一致していないケースです。例えば、「サイト直帰率 改善方法」で検索したユーザーに対して、直帰率の定義だけを説明したページでは、ユーザーのニーズを満たせません。
検索キーワードから推測される検索意図を正確に把握し、それに応えるコンテンツを用意することが重要です。定期的に流入キーワードを分析し、コンテンツの見直しを行いましょう。
ページの読み込み速度が遅い
Googleの調査によると、ページの読み込みに3秒以上かかると、53%のユーザーが離脱するというデータがあります。特にモバイルユーザーは、読み込み速度に敏感です。
画像の最適化、不要なスクリプトの削除、CDNの活用など、様々な方法でページ速度を改善できます。GoogleのPageSpeed Insightsを活用して、定期的にサイトのパフォーマンスをチェックしましょう。
参考:Mobile site load time statistics - Think with Google
モバイルに対応していない
スマートフォンからのアクセスが主流となった現在、モバイル対応は必須です。レスポンシブデザインになっていない、文字が小さすぎる、タップしづらいなどの問題があると、モバイルユーザーの直帰率が著しく高くなります。
モバイルファーストの考え方で、スマートフォンでの閲覧を前提としたデザインを心がけることが大切です。実際にスマートフォンで自社サイトを確認し、ユーザビリティの問題がないかチェックしましょう。
関連記事:レスポンシブ対応とは? 5つの対応方法や注意点をWeb制作会社が解説
導線設計に問題がある
ユーザーが次のアクションを起こしづらい導線設計も、直帰率を高める要因となります。関連コンテンツへのリンクが見つけにくい、CTAボタンが目立たない、ナビゲーションが複雑すぎるなどの問題があると、ユーザーは迷ってしまい、結果的にサイトを離れてしまいます。
ファーストビューで次のアクションを明確に示し、ユーザーが迷わずに目的を達成できる設計を心がけましょう。ヒートマップツールなどを活用して、ユーザーの行動を可視化することも効果的です。
ファーストビューの印象が悪い
ユーザーがページを開いた瞬間の印象は、直帰率に大きく影響します。デザインが古臭い、情報が整理されていない、広告が多すぎるなど、第一印象が悪いとユーザーはすぐに離脱してしまいます。
特に気をつけたいのが、画面いっぱいに突然表示されるポップアップ広告や、ページの内容を覆い隠してしまうインタースティシャル広告の利用です。これらの広告はユーザーの体験を大きく損ねるため、Googleは公式に「モバイルフレンドリーではない」と判断し、検索順位を下げたり、ページ評価に悪影響を与えたりすることがあります。
直帰率の改善には継続的なWebサイト運用が不可欠
直帰率の改善は一朝一夕では実現できません。しかし、ユーザーファーストの姿勢を持ち続け、地道な改善を重ねることで、必ず成果は現れます。まずは自社サイトの現状を把握し、優先順位を決めて、できることから始めてみましょう。
ただし、本記事で解説したような改善施策を実行するには、通常であれば制作会社への依頼や専門的な技術知識が必要となります。ページの修正やコンテンツの追加、SEO施策の実施など、継続的なサイト運用には多くの時間とコストがかかるのが現実です。
そんな課題を解決するのが、専門知識ゼロで使えるCMSツール「LeadGrid」です。
LeadGridは、1,500社のサイト制作のノウハウを活かし、「運用のしやすさ」を第一に設計されたオールインワンCMSツールです。見たまま編集機能により、エンジニアや制作会社に依頼することなく、文字の修正や画像の差し替えをご自身で行えます。
また、SEO内部対策に必要な設定も管理画面から直感的に操作でき、本記事で紹介した直帰率改善のための施策も、スピーディに実行できます。顧客管理やリード分析機能も標準搭載されているため、直帰率改善の効果測定から、その先のマーケティング施策まで、一つのツールで効率的に管理・分析することが可能です。
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