採用サイトの応募者数を爆上げする3つの戦略
採用サイトの応募者数を爆上げする3つの戦略
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求職者に向けて情報発信を行う採用サイトは、母集団形成(求める人材にマッチした求職者を集めること)に役立つツールです。
株式会社ディスコ キャリタスリサーチが行った「採用ホームページに関する調査(2020年8月)」によれば、志望動機の研究に有効な情報源として、57.4%が「個別企業のホームページ」と答えています。そしてコロナ禍で対面で情報収集をする機会が減少しているため、採用ホームページの閲覧度合いも上昇しています。つまり採用サイトは、自社の魅力を最大限に発信でき、候補者の志望度を高めるために有効な媒体なのです。
しかし「なんとなく」や「とりあえず」で採用サイトを制作しても、応募者数の増加にはつながりません。求める結果を得るためにターゲットの求職者が求める情報を分析し、戦略的に運営する必要があります。
この記事では、採用サイトの効果を最大化し、応募者数を爆上げするための3つの戦略と成功へのポイントを紹介します。採用サイトで用意すべきコンテンツもお伝えしますので、ぜひご一読ください。
求職者は採用サイトのどこを見る? 求職者が知りたい情報を把握しよう
採用サイトの制作となると、かっこいいデザインやユニークなコンテンツを重視しがちです。しかし、そもそも求職者はどのような情報を求めて採用サイトを訪問するのでしょうか?
株式会社ONEの調査(2021年7月公開)では、求職者が採用サイトでみたい情報トップ5は以下の結果となっています。
- 仕事内容
- 企業情報
- 福利厚生
- 具体的な働き方
- 募集要項
この結果になる理由は、求職者の転職理由を考えると見えてきます。
2022年3月に転職サイトサイトdodaが発表した「転職理由ランキング」によると、上位を占める転職理由は給与やキャリアへの不満です。
20〜40代では年代別で見ても結果は同様で、現在から将来にかけての給与への不満・不安が一番大きな転職理由だと受け取れます。そのあとに社内の人間関係や労働環境が続くことからも、待遇や仕事内容に見合った給与が見込めないと、転職に気持ちが傾くと推測できるでしょう。
求職者からすると、転職しても状況を変えられないならば、わざわざリスクをとるメリットはありません。
よって応募者を増やすには、求職者の課題が解決できるというアピールと、その根拠の提示が必要です。面白いコンテンツやサイトデザインは、その次の話であることを意識しましょう。
採用サイトからの応募者数を爆上げする3つの戦略
では、どうやって採用サイトからエントリー(応募)を増やせばよいのでしょうか?ここでは、どの企業でも取り組める3つの戦略を紹介します。
- 競合との差別化を徹底する
- 候補者体験(CX)を改善する
- 採用サイトを採用活動の拠点として活用する
戦略1. 競合との差別化を徹底する
まず必要なのは、競合との徹底した差別化です。
採用活動での競合とは、同業他社に限りません。同エリアで、同じような人材を求めているすべての企業が競合です。
仕事内容や雇用条件に大きな違いがなくても、他社の情報発信に不足している部分を起点に差別化できる場合もあります。
まずは他社の求人サイトや求人情報を見て、魅力を感じるポイントや、逆に応募先として敬遠したくなるポイントを分析しましょう。SWOT分析などのマーケティング手法で、自社の強みと弱みを分析するのも有効です。
下記のサイトでは、SWOT分析や3C分析などのマーケティング手法を説明しています。マーケティングは営業や販売戦略に応用されるイメージもありますが、採用活動においても効果的な手段です。ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:営業戦略に役立つフレームワーク10選|活用方法やポイントも解説
さらに、社内にいる“元求職者”の意見も参考にしてみましょう。
- 転職先として自社を知ったきっかけ
- 応募に至った理由
- 同業他社と比較して自社を選んだ理由
- 入社後に自社へ定着した理由
- 現在の採用サイトへの意見
ヒアリングした結果から、応募先としての自社の魅力やアピールすべきポイントが見えてくるはずです。
たとえ自社を選んだ理由が「第一希望の企業に落とされたから」であったとしても、その企業を競合として分析すれば、なぜその企業が自社より魅力的に映ったのか分析できるでしょう。
戦略2. 候補者体験(CX)を改善する
求職者の候補者体験(CX:カスタマーエクスペリエンス )を改善するのも、長期で有効な戦略です。
候補者が転職活動で体験する「認知・応募・選考・内定」の4つのフェーズについて、対応に不十分な点がないか分析しましょう。
CXの改善には次のような効果が期待できます。
- 口コミサイトでポジティブな投稿をされる可能性が高まる
- 内定を承諾してもらいやすくなる
応募に際して、求職者は第三者の口コミも参考にします。「圧迫面接をされた」「面接の結果を何週間も待たされて対応に困った」などのコメントがあれば、応募を躊躇してしまうかもしれません。
逆に「内定は出なかったが、対応は一貫して丁寧だった」と不採用者からも好意的なコメントを寄せられれば、応募への心理的なハードルは下がります。
選考を通して誠実な対応を心がけ、CX改善に努めましょう。
戦略3. 採用サイトを採用活動の拠点として活用する
求職者は、応募〜入社までの間に採用サイトを繰り返し訪問します。
- 応募前後
- 選考スタート〜内定
- 内定後〜入社
各フェーズで何度も求職者と接触する機会がある採用サイトは、採用活動の拠点といえるでしょう。
「面接前に同職種の先輩社員のコメントを読みたい」「内定を承諾する前に企業ビジョンや取り組みをより深く知りたい」など、各フェーズで求職者のニーズは異なります。各ニーズに応えることで、「どのような人材を求めているか」が採用サイトで明確になります。
結果として、採用サイトを通して採用要件にマッチした母集団形成が実現できるのです。
採用サイトの戦略成功に必要な6つのポイント
採用サイトの戦略が決まったら、次のポイントができているかも確認しましょう。
- 企業と求職者の求める条件をマッチさせる
- 採用要件を明確にする
- 求職者のニーズに応えるコンテンツを用意する
- 他媒体から採用サイトへの流入経路を作る
- 採用サイトの効果測定と検証、改善できる体制を整える
- サイトデザインと企業イメージを合わせる
上記ができていないと、どれだけ戦略がよくても採用活動は成功しません。詳しく紹介します。
ポイント1. 企業と求職者の求める条件をマッチさせる
大前提として、求職者の求める条件に満たない企業は、いくら戦略を練ってもなかなか応募にはつながりません。
たとえば、競合企業と比較して給与水準や福利厚生が見劣りする企業は、おそらく募集要項を確認されただけで候補から外されてしまうでしょう。
よって、地域や職種の水準に対して、せめて同等の雇用条件を提示する必要があります。企業と求職者の求める条件を精度良くマッチさせるためにも、どのような人材をターゲットにするか、次に説明する採用要件を念入りに決めましょう。
ポイント2. 採用要件を明確にする
採用要件、つまり「どんな人を採用したいか」を明確にします。
採用サイトは「誰でも歓迎」とはなりません。求める人材からの応募が増えなければ、選考のコストばかりかかってしまいます。
採用要件を決める際は、まず下記のように求める人材の条件をリストアップしましょう。
- スキル・能力
- 経験年数
- 人柄・価値観
- 属性(地域・年齢)
- 勤務条件
リストアップが終わったら、各条件を「must」「want」「negative」に分類します。
- must条件:採用に際しての必須のもの
- want条件:持っていれば優遇するもの
- negative条件:評価に影響しない不要なもの
すべてをmust条件にしては、対象者が絞られすぎてしまいます。また、理想の人材を求めすぎると、求職者の求める給与や仕事内容から外れて応募が来ないリスクもあります。
mustやwantと認識していた条件であっても、実際は重要度が低かったり、入社後の教育で補えたりといった場合もあるはずです。「なぜこの条件が必要なのか」を慎重に検討し、適切な採用要件を設定しましょう。
ポイント3. 求職者のニーズに応えるコンテンツを用意する
前述したとおり、求職者が採用サイトで知りたい情報は「具体的な仕事内容」や「給与・福利厚生などの雇用条件」です。採用要件を満たす人物をターゲットとして、その人のニーズに応えるコンテンツを用意します。
ここで大事なのは次の2点です。
- 数字を使って具体的に示す
- 数字の具体例を示す
サムライト株式会社が行った調査※によれば、新卒採用と中途採用では下記の内容に注目していると報告しています。(※中途求職者の方が「社風・カルチャー」をより重視することが判明。就職・転職活動中の情報収集の実態を明らかにする調査レポートを公開 2019年8月29日)
順位 | 新卒採用 | 中途採用 |
1位 | 給与・福利厚生 50.0% | 給与・福利厚生 48.7% |
2位 | 業務案内などの業務のイメージ 39.7% | 労務環境 43.7% |
3位 | 労務環境 32.5% | 社風・カルチャー 43.1% |
新卒採用と中途採用では、いずれも労務環境について関心が高いことが分かります。
そこで、ワークライフバランスを実現できる企業だとアピールするために、男性の育休制度を紹介しましょう。その場合、募集要項の福利厚生の部分で「男性の育休制度あり」と書くだけでは不十分です。
- 実際の育休取得率のデータ
- 育休を取得した先輩社員の声
この2つを合わせることで「形骸化した制度ではなく、しっかり活用されている」との信頼感が増し、ただ制度の存在だけ書いている企業との差別化につながります。
ポイント4. 他媒体から採用サイトへの流入経路を作る
求職者が採用サイトへ流入する経路作りも重要です。サイト内のコンテンツが充実していても、元の流入数を確保できないと応募者数は増加しません。
- 求人情報サイト
- コーポレートサイト
- SNS
- オウンドメディア
といった複数の流入経路を用意し、「この企業は求人募集しているようだ」と認知してもらう必要があります。
とくに求人情報サイトは、閲覧する求職者の層がサイトによって異なります。情報を掲載する場合は、サイトの利用者層にターゲットが含まれるかよく確認しましょう。
また、コーポレートサイトに採用サイトのリンクを貼ることで、流入を増やすこともできます。さらに、SNSも重要な流入経路の一つです。社員がSNSで自発的に発信することで、求職者が自社を認知する機会を増やせます。特にSNSは自社と親和性が高い求職者を集めるのに効果的です。これらの手法は費用がかからないので、積極的に活用しましょう。
ポイント5. 採用サイトの効果測定と検証、改善できる体制を整える
ほかのWebサイト同様、採用サイトも効果検証と改善が必要です。PV数や滞在時間、離脱率、離脱されやすいポイントなどを分析します。
たとえば募集要項で早期離脱されているならば、求職者と企業の求める条件でミスマッチが発生しているかもしれません。また、エントリーフォームの途中で離脱されているならば、フォームに不備があるおそれも考えられます。
検証結果から細かい調整ができるような運用体制を整えましょう。担当者ベースで作業しやすいCMSを導入するのも有効です。
リード獲得に特化した国産CMS「LeadGrid」は採用サイト制作はもちろん、応募を受け付けるために必要なフォームの編集・設置も専門知識不要で使用できるCMSです。
LeadGridサイト制作事例集では、採用サイトを含む各種Webサイト制作における
・LeadGridで制作したWebサイトのデザイン事例
・LeadGridでできることできないこと
・LeadGridで生まれたリード成果
など、LeadGridの活用による具体的な成果をご確認いただけます。
ポイント6. サイトデザインと企業イメージを合わせる
採用サイトのデザインは、企業の第一印象を決めます。
おしゃれな採用サイトを作っても、デザインから受ける企業イメージと実態に隔たりがあれば、ミスマッチにつながってしまいます。
早期離職や内定辞退を回避するためにも、これまで構築してきた企業イメージや実像にあったWebデザインを採用しましょう。
HR総研が行った調査※では、新卒採用サイトはシンプルで分かりやすいデザインやUIで、必要な情報がきちんと整理されているサイトに好印象を抱くという結果を報告しています。(※参考:HR総研 第128回 2022卒学生が選ぶ印象の良かった「採用ホームページ」と「インターンシップ」)
また先の章でも説明した通り、株式会社ONEの調査では「仕事内容」や「企業情報」を重視して採用サイトを見ていると発表しています。つまり、これらの情報が分かりやすく整理されていることが重要です。
そして当然ですが、募集要項から応募まで遷移しやすいデザインにしましょう。募集要項で自社に興味を持ってもらっても、応募への導線が分かりずらいと離脱してしまう恐れもあります。
サイト内で情報をいかに効率よく整理するかについては、下記記事で詳しく紹介されています。ぜひ参考にして見てください。
採用サイトで用意すべきコンテンツ
採用サイトでは、求職者の求める情報の提供が大切です。
では、具体的にどのようなコンテンツを用意すべきでしょうか?ここでは、次の4つに分けて採用サイトのコンテンツを紹介します。
- 必須コンテンツ
- エントリー率を上げるコンテンツ
- ミスマッチを防ぐコンテンツ
- 予算に応じて用意したいコンテンツ
採用サイトの必須コンテンツ
採用サイトの必須コンテンツは、以下の4つです。
- 募集要項
- 企業情報
- 企業理念・ビジョン
- 代表メッセージ
企業理念と代表メッセージが統合されている場合もあります。
いずれにせよ、上記は「採用サイトには当然あるはず」と認識される最低限の情報です。求職者がスムーズにこれらの情報を取得できる形で掲載しましょう。
なお、採用サイトに必要なコンテンツについては、こちらの記事でより幅広く紹介しています。
関連記事:採用サイトに掲載したい10のコンテンツ|制作ポイント・成功事例も解説
エントリー率を上げるコンテンツ
次のようなコンテンツを掲載すると、エントリー率の向上が期待できます。
- 企業データ
- 選考フロー
- 先輩社員の声(インタビュー)
- 先輩社員の1日
- キャリアロードマップ
- 福利厚生・研修制度の紹介
- オフィス風景
- よくある質問
掲載すべき内容はターゲットによりますが、応募へのモチベーションが高まるような企業の実態が見えるコンテンツを用意します。
「エントリーしたら、その後の選考はどう進むのか」「採用後はどのように働くのか」「ワークライフバランスが保てるのか」といった求職者の不安や懸念に応える、具体性のある情報を届けましょう。
「よくある質問」のコンテンツは、内定者や若手社員のヒアリングを元に内容を考えるのがおすすめです。具体的には応募から入社まで、どんな悩みを抱えていたかを聞き取れると、情報に厚みのあるコンテンツになります。
ミスマッチを防ぐコンテンツ
実はエントリー率を上げるコンテンツの他に、ミスマッチを防ぐコンテンツもあります。ミスマッチが生じる原因には、労働環境や上司・同僚との人間関係が多く挙げられます。そこで、求職者に社内の雰囲気を感じてもらうコンテンツとして以下の3つがおすすめです。
- 社員座談会
- 新入社員インタビュー
社員座談会とは、社員同士で一つのテーマについて対話してもらい、その内容を書き起こしたものです。社員同士が和気あいあいと話す雰囲気や、忌憚なき意見を交わす様子を伝えることで、社員同士の関係をより深く理解してもらえるでしょう。
また先輩社員のインタビューの他にも、新入社員のインタビューも効果的です。先にも述べた通り、求職者と境遇が似ているのが新入社員です。そこで彼らに「入社後に大変だったことは何か」や「どのような環境で成長していけるのか」など、時には自社にとって都合の悪いことも率直に意見を述べてもらうことで、ミスマッチを防げます。
予算に応じて用意したいコンテンツ
必須ではないものの、予算に余裕があれば用意したいコンテンツは次の3つです。
- 動画コンテンツ
- Webセミナーやオンライン会社説明会
- 採用ブログ
合同説明会や会社見学に気軽に参加できない社会情勢を踏まえ、企業が動画コンテンツを用意するケースが増えています。
動画による仕事紹介や先輩社員インタビューは、企業のリアルを伝えやすいのがメリット。アーカイブを残せるため、都合により説明会に参加できない求職者へも間口を広げられます。
また、新卒採用においては早期に動き出している学生へのアプローチにもなるでしょう。
採用ブログも、求職者にリアルタイムの動きを伝えやすいほか、SEOでの集客を狙えます。
採用サイトは戦略的に制作・運営しよう
採用サイトを制作する企業が増え、ただ採用サイトを作るだけでは他社との差別化が難しくなりました。
仕事内容や雇用条件といった求職者の求める情報を過不足なく掲載するのはもちろん、具体性のあるコンテンツで他社との違いをアピールすることが重要です。
採用サイトを戦略的に活用し、採用要件にマッチした母集団の形成に役立てましょう。
採用サイトの制作やリニューアルをお考えなら、SaaS型CMS『LeadGrid』をご検討下さい。
『LeadGrid』には、担当者ベースでの情報発信や求職者管理に役立つ機能がそろっています。求職者向けイベントやセミナー管理も自社サイト内で管理可能。外部ツールに依存しない採用活動を実現します。
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