ディレクトリ構造はSEOで重要?最適化の際の7つの注意点も
ディレクトリ構造はWebサイトのフォルダ階層を表しており、サイトの構成を考える上で重要な要素です。
本記事では、ディレクトリ構造の概要やSEOへの影響について解説します。
またディレクトリ構造と同様に意識すべきサイトの構造や、ディレクトリ構造を最適化する際の7つの注意点も紹介するので、この記事の情報を活用し、ユーザーにとって使いやすく検索エンジンにも評価されるWebサイトを目指しましょう。
なお、ディレクトリ構造を含むSEOに取り組みたい方は無料配布資料「SEOに強いサイトにするための制作・運用チェックシート36項目」もあわせてご活用ください。サイトの制作〜運用までの各フローにおいて必要なSEO施策を、漏れなく実行できているか確認できるチェックシートになります。下記より無料でダウンロードできます。

ディレクトリ構造とはWebサイトのフォルダ階層のこと
ディレクトリ構造とはWebサイトが格納されているサーバーに保存されているデータのフォルダ階層を指します。
コーポレートサイトによくあるブログ記事ディレクトリ構造は次のとおりです。
第一階層:コーポレートサイトトップページ
第二階層:ブログページトップ
第三階層:カテゴリページ
第四階層:個別の記事ページ
メディアサイトやブログサイトによくあるディレクトリ構造は次のとおりです。
第一階層:ブログページトップ
第二階層:カテゴリページ
第三階層:個別の記事ページ
ディレクトリ構造を改善するメリット
ディレクトリ構造を改善するメリットには次のようなものがあります。
- Googleのクロールを最適化できる
- サーバー管理がしやすい
- サイトの専門性が高まる
メリット1. Googleのクロールを最適化できる
Googleのクロールとは、クローラーと呼ばれる検索エンジンにサイトをインデックスするプログラムが収集した情報をGoogleのデータベースに保存していく仕組みのことです。クローラーはリンクで繋がったページを利用してWebサイト内を巡回。データベースに保存された情報を用いてページをランク付けし、検索結果にランキング形式で表示していきます。
このとき、トップからページに辿り着くまでのクリック数がページの重要度の評価に影響すると言われています。すなわちディレクトリ構造を改善することで、無駄なクリック数を減らしてクローラーからの評価を上げ、検索上位表示に繋がる場合があるのです。
メリット2. サーバー管理がしやすい
ディレクトリ構造はサーバー内のファイルの階層を示すものでもあります。つまり、ディレクトリ構造が乱雑な場合はサーバー内のファイルの場所も複雑になってしまうのです。
たとえば迅速に対応しなければいけない修正を見つけても、ディレクトリが複雑でファイルの場所がわからない場合は、はじめに修正ファイルの場所を特定する無駄な時間がかかってしまいます。
このように、ディレクトリ構造を最適化させることでサーバー内のファイル管理もしやすくなります。
メリット3. サイトの専門性が高まる
ディレクトリ構造を改善することで統一されたテーマでのWebサイト構造となり、Googleから専門性が高いサイトだと評価してもらえる可能性が高まります。専門性を評価されると検索上位表示を狙いやすくなるのです。
評価されるディレクトリ構造とするポイントは、サイトとして狙いたいテーマ・ジャンルをしぼってディレクトリを思案すること。軸を決めてサイト構成をすることでブレのないサイト構造にできます。
SEOにはディレクトリ構造が重要だと言われる理由
「SEOにはディレクトリ構造が重要」と聞いたことがあるかもしれません。ただSEOに対するディレクトリ構造の重要性については、評価が分かれているのが実際のところです。
ディレクトリ構造がSEOに大きな影響を及ぼすと言われている理由は次の3つです。
ユーザビリティ向上
クローラビリティ向上
アクセス解析ソフトで分析しやすくなる
ユーザビリティ向上
ディレクトリ構造を整えることで、ユーザビリティの向上が期待できます。「トップページ→ブログページ→カテゴリページ→個別記事ページ」とディレクトリ構造を整えておくことで、ユーザーはページのURLを見ることで、サイトの中での現在のページの立ち位置がわかります。
またディレクトリ構造が整っていると、URLを編集することで目的の階層にアクセスすることも可能です。URLの編集により別の階層にアクセスする操作はディレクトリ構造がツリー状の入れ子構造になっていないと思ったように機能せず、結果的にユーザービリティを損ねてしまい、SEOに悪い影響を及すかもしれません。
クローラビリティ向上
ディレクトリ構造をツリー状の入れ子構造とすることで、クローラビリティの向上も期待できます。Googleの検索エンジンには「ページのサイトに対する立ち位置を理解したい」という考えがあり、ディレクトリ構造を整えておくことで、検索エンジンのサイトに対するページの立ち位置を理解する手助けになる可能性があります。
参考:SEOスターターガイド
またディレクトリ構造が最適化されていない場合、深い階層にあるページは「重要でない」と判断されてクローリングの優先順位が下がってしまうかもしれません。
アクセス解析ソフト上で分析しやすくなる
アクセス解析ソフト上での勝手がよくなる点も、ディレクトリ構造を整えるメリットです。
例えばGoogleアナリティクスなどで特定カテゴリのパフォーマンスを調査したい時、ディレクトリ構造が整っていないとページをひとつずつ入力する必要がありますが、ディレクトリ構造がツリー構造であれば「/カテゴリ名/」で表示を絞ることで、調査したいページがすぐにわかります。
ディレクトリ構造を利用したSEO施策
ディレクトリ構造はSEOにあまり影響しない、と言われている理由についてはジョン・ミューラー氏の「クロールする際にURLによる分類は基本的に見ていない」という発言があります。
重要なことはEEATを踏まえた記事の品質と、その記事のURLがきちんと正規化されている(「www.」付きのURLと「www.」なしのURLが同じページとして認識される)ことなのです。
この考えから、カテゴリページ自体は作るものの、ツリー構造を取らず「〇〇.co.jp/blog/xxx」といったような、カテゴリを跨いで記事ページをひとまとめにするようなサイトも多数あります。
パンくずリスト
ただディレクトリ構造がツリー状になっていないと「URLから記事の立ち位置を判断していたユーザー、URLの編集から別のページにアクセスしたいユーザー」に対するユーザビリティが失われてしまう可能性があります。そこでおすすめの施策が、パンくずリストの設定です。
パンくずリストは記事の上部もしくは下部にある「ホーム>ブログ>カテゴリ>記事タイトル」と表示されるもので、そのページのサイトに対する立ち位置がわかります。またそれぞれがテキストリンクになっているので、クリックによりページの移動も可能です。
ディレクトリの構造にかかわらず、パンくずリストは設定しておくようにしましょう。
クリック階層
「SEOに重要なのはディレクトリ構造ではなく、クリック階層だ」とする見方もあります。クリック階層とは、トップページから特定のページへ辿り着くために経由するページの階層です。「トップページからそのページへ辿り着くために必要なクリック数」ともいえ、例えばディレクトリ構造としては第四階層となる個別ブログ記事のようなページでも、トップページから直接アクセスが可能であればクリック階層としては第二階層となります。
「理想は3クリック以内ですべてのページにアクセスできること」ということを聞いたことがあるかもしれませんが、実際は3クリックにこだわる必要はありません。わかりやすいサイトUIでユーザーをナビゲートできていれば問題なく、クリック階層よりもサイト全体を通して「必要な情報が取得しやすい」「サイトに訪れた目的を達成しやすい」ことを意識することが重要です。
参考:SEOスターターガイド
サイト設計
「必要な情報が取得しやすい」Webサイトを作成するためには、サイト設計が欠かせません。サイト設計とは「サイト全体としてどんなテーマで、どの内容をどの記事で取り扱うのか」についてあらかじめ決めることです。SEOを意識し検索キーワードベースでサイト設計することをSEOキーワード設計とも言います。
サイト設計は様々なジャンルを広く浅く取り扱うサイトよりも、特定のジャンルを深く取り扱うサイトでより効果を発揮します。サイト設計を行うことで、そのジャンルの内容について抜け漏れなく取り扱うことができるので、EEATでいう専門性を担保しやすくなるのです。
またそれぞれの記事同士の最低限の内部リンクについてもあらかじめ決めておくことで、ユーザーとしては関連する記事を内部リンク経由でどんどん読み進めていけるので、ユーザーファーストのサイト構造になりやすくなります。もちろん記事同士の関連がわかりやすいので、クローラビリティ向上も期待できます。
サイト設計はこちらの記事にて解説しているので、ユーザーファーストでSEOにも評価されるWebサイトを設計したい方はこちらもぜひご覧ください。
関連記事:サイト設計とは?5つの手順や成功のコツについて解説
ディレクトリ構造の最適化を考える際の7つの注意点
ディレクトリ構造の最適化を考える上での注意点は次の7つです。
目安はツリー構造
カテゴリの親子関係は守る
空のディレクトリを作らない
日本語のURLは使わない
階層が深くなりすぎないようにする
意味のある英単語にする
区切る際はハイフンで区切る
1. 目安はツリー構造
ディレクトリ構造の目安はツリー構造です。
もちろんサイト設計を行い最低限内部リンクの構造があらかじめ決まっているような場合であれば、必ずしもツリー型にこだわる必要はありません。ただ順次キーワードを選定し追加していくような方針のサイトの場合はディレクトリをツリー構造としておくのが無難です。
関連記事:SEOキーワード選定の方法6ステップ|おすすめツールや注意点も
2. カテゴリの親子関係は守る
ツリー構造を取る場合、カテゴリ間の親子関係は崩さないようにしましょう。
例えばカテゴリAのディレクトリにアクセスした際に、カテゴリAのに属するべきではない記事が表示されてしまうと、ユーザーやクローラーの混乱を招いてしまいます。
3. 空のディレクトリを作らない
URLを編集するなどしてアクセスした際、何も表示されないような「空のディレクトリ」を作らないようにしましょう。
そもそもツリー型のディレクトリ構造をとる大きな理由の一つにユーザビリティ、クローラビリティがあるので、空のディレクトリを作ってしまってはユーザーやクローラーを混乱させてしまい逆効果となってしまいます。
4. 日本語のURLは使わない
日本語のURLは使わないようにしましょう。先述の通りディレクトリ構造を整える目的のひとつはユーザビリティの向上です。その点、日本語のURLはSNSなどで共有した際に文字化けしてしまい、ユーザーの混乱を招いてしまう可能性があります。
WordPressなど一部のCMSでは、デフォルトでタイトルをそのままURLにする設定となってしまっている場合があるので、設定を変更して利用しましょう。
5. 階層が深くなりすぎないようにする
ツリー型のディレクトリ構造を行う場合、階層が深くなりすぎないようにしましょう。階層が深くなりすぎるとクローリングの優先順位が落ちてしまうほか、URL自体も長くなってしまいユーザーの理解を妨げてしまいます。
6. 意味のある英単語にする
記事に設定するURLには意味のある英単語を使用しましょう。先に紹介したジョン・ミューラー氏としては「URLはなんでもいい」とのことでしたが、意味のある単語とすることで解析の際に便利になります。記事IDなどで自動的にURLが振られるようにすると、解析の際にIDと実際の記事を読み替えるのが大変になることも……。
7. 区切る際はハイフンで区切る
英単語を区切る際は、アンダーバー(_)ではなくハイフン(-)で区切りましょう。意味合いとしては変わりませんが、GoogleのURL構造ガイドラインではハイフンが推奨されているためです。
現状アンダーバーで公開されている記事をハイフンに置き換える必要はありませんが、今後公開する記事にはハイフンを使用するようにしましょう。
ディレクトリ構造を変更する際はよく考えよう
今回の記事ではディレクトリ構造の概要とSEOへの影響、最適化の際の注意点について解説しました。
ただ現状のサイトのディレクトリ構造を「そもそも変える必要があるのか」については慎重に検討しましょう。というのも、ディレクトリ構造が変わるとURLが変わってしまい、それまで検索エンジンから受けていた評価がリセットされてしまう恐れがあるためです。
ディレクトリ構造の最適化にはユーザビリティやクローラビリティ向上などのメリットがある反面、場合によってはSEOにマイナスに働く可能性があります。ディレクトリ構造は新規でサイトを制作する場合や、新規でブログディレクトリを作成しコンテンツSEOを始める場合に特に、検討しましょう。
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記事を書いた人

LeadGrid BLOG編集部
LeadGrid BLOG(リードグリッド ブログ)は、リード獲得に役立つ情報を発信するWebマーケティングメディアです。
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