物流業界でコンテンツマーケティングを成功させるポイント｜事例や重要な理由についても

2024.03.21

物流業界は、競争が激しく、顧客のニーズが多様化している業界です。そのため営業活動だけではなく、コンテンツマーケティングを取り入れることが必要になってきています。コンテンツマーケティングとは、自社の商品やサービスに関する有益な情報を発信することで、顧客の関心や信頼を得て、最終的には購買につなげるマーケティング手法です。

関連記事：コンテンツマーケティングとは？種類やメリット、成功事例を徹底解説

この記事では、物流業界でコンテンツマーケティングを成功させるポイントや事例、重要な理由について紹介します。

なお、 コンテンツマーケティングを行う時は集客の受け皿となるwebサイトの制作および運用も重要になります。LeadGridを導入した物流業界のサイト制作事例集を無料でご用意しておりますので、あわせて比較検討の際にご活用ください。

コンテンツマーケティングが物流業界に不可欠な3つの理由

物流業界において、コンテンツマーケティングの重要性が高まっています。その理由には、次の3つのポイントが挙げられます。

営業依存の体質を脱し、インバウンドマーケティングを狙える
競合との差別化を表現しやすい
情報発信が求職者への情報源にもなる

それぞれについて、以下解説します。

1. 営業依存の体質を脱し、インバウンドマーケティングを狙える

物流業界では、長年にわたり営業活動が新規顧客獲得の主要な手段でした。しかしインターネットの普及に伴い、潜在顧客がWebを通じて情報収集する機会が増加しています。コンテンツマーケティングを活用することで、自社Webサイトへの流入を増やし、問い合わせや見積もり依頼といったインバウンドマーケティングを狙うことができます。

具体的には、物流に関する課題や解決策、業界トレンドなどを扱ったブログ記事や動画コンテンツを制作し、SEOを意識した情報発信を行います。これにより検索エンジン経由でのWebサイト流入を増やし、潜在顧客との接点を増やすことが可能です。

このように営業依存の体質から脱却し、インバウンドマーケティングを取り入れることで、効率的な顧客獲得を目指せるでしょう。

なおLeadGridチームでは業界別の新規顧客獲得成功事例をまとめています。新規顧客獲得の手法や成果を出すポイントについてもまとめられているので、参考にご覧ください。

2. 競合との差別化を表現しやすい

物流業界、とくに運送業ではコンテンツマーケティングに取り組んでいる企業は多くありません。そのため積極的にコンテンツマーケティングを実践することで、競合他社との差別化を図ることができます。

自社の強みや独自のサービス、物流ソリューションなどを分かりやすく伝えるコンテンツを制作し、Webサイトやポータルサイトで発信しましょう。

たとえば自社の高品質な輸送サービスや独自の物流管理システム、熟練ドライバーによる安全運転への取り組みなどを、具体的な事例を交えて紹介するコンテンツを作成します。これらの情報を発信することで、競合他社にはない自社の強みをアピールし、顧客からの信頼や選ばれる理由を明確に伝えることができるでしょう。

3. 情報発信が求職者への情報源にもなる

物流業界では、慢性的な人手不足が課題となっています。コンテンツマーケティングを活用することで、求職者に向けた情報発信も可能になります。自社の企業文化や働く環境、スタッフの声などを伝えるコンテンツを制作し、求職者の関心を引き付けることができます。

具体的には、社員インタビューや職場環境を紹介する記事、会社のビジョンや理念を説明する動画などを作成します。これらのコンテンツを求人サイトやソーシャルメディアで発信することで、求職者が自社を知る機会を増やすことができます。また、コンテンツを通じて自社の魅力を伝えることで、求職者との親和性を高め、採用活動の効率化にもつながるでしょう。

物流業界のコンテンツマーケティング手法5選

物流業界でコンテンツマーケティングを実践する際、次の5つの手法がとくに効果的です。

オウンドメディア（SEO）
動画メディア（YouTubeなど）
ホワイトペーパー
メール
ウェビナー

それぞれについて、以下解説します。

1. オウンドメディア（SEO）

オウンドメディアとは、自社Webサイト内のブログページを指します。物流に関連する情報を定期的に発信することで、検索エンジン経由での流入獲得が可能です。

関連記事：オウンドメディアとは｜運用する目的や活用事例、作り方とコツも解説

具体的なテーマの例としては荷主企業が抱える物流の課題や、その解決策、物流業界の最新トレンドなどが挙げられます。キーワードリサーチを行い、キーワードごとの情報ニーズに応えていくことで検索エンジンからの評価を高めます。また記事内容を充実させ、読者にとって有益な情報を提供することで、自社の専門性や信頼性を向上させることができるでしょう。

なお、LeadGridでは物流業界のサイト・メディア制作の事例をまとめた無料配布資料もご用意しております。事例だけでなく、成果を生み出すサイトにするためのポイントも解説しているため、「コンテンツマーケティングに取り組むためにサイトを新規で制作/リニューアルしたいが、依頼先に悩んでいる」という担当者の方はぜひご一読ください。

2. 動画メディア（YouTubeなど）

動画コンテンツは、情報を視覚的に伝えることができ、印象に残りやすいという特徴があります。YouTube等の動画プラットフォームを活用し、物流に関する動画コンテンツを制作・公開することで、幅広い層にアプローチできます。

たとえば、自社の物流施設や輸送車両の紹介、荷物の梱包や配送のプロセス、ドライバーの安全運転への取り組みなどを動画で紹介します。動画コンテンツを通じて、自社の物流サービスの品質や強みを視覚的に伝えることができます。またYouTube動画に対応したオウンドメディア内の記事埋め込むことで、オウンドメディアのSEOをさらに高めることも可能です。

3. ホワイトペーパー

ホワイトペーパーは、特定のテーマについて詳細な情報を提供する報告書やガイドです。物流に関する専門的な知識や事例を盛り込んだホワイトペーパーを作成し、自社Webサイトからダウンロード提供することで、リード獲得につなげることができます。

関連記事：リード獲得とは？15のリード獲得方法や効率的に増やすポイントを解説

ホワイトペーパーのテーマには物流コスト削減の方法、在庫管理の最適化、輸送ルートの効率化など、荷主企業が関心を持つテーマを選定し、ターゲットが見たときに「メールアドレスを登録してでも欲しい」と思うタイトルをつけましょう。そして自社の知見やデータを活用し、具体的な解決策やアドバイスを提供するホワイトペーパーを作成します。

なおLeadGridチームではホワイトペーパーの具体的な作り方を無償で公開しています。公開してダウンロード数を伸ばすコツについても紹介しているので、ホワイトペーパー施策を考えている方はぜひダウンロードください。

4. メール

メールはリード獲得後の見込み客や顧客とダイレクトにコミュニケーションをとるための有効な手段です。メールマガジンを定期的に配信し物流に関する有益な情報を提供することで、自社の専門性をアピールし、顧客との関係性を強化することができます。

たとえば物流業界の最新ニュースや、自社の新サービス、お客様の導入事例などを盛り込んだメールマガジンを月1回程度配信します。メール内に問い合わせ先やWebサイトへのリンクを設置し、オウンドメディアに訪問してもらえるような施策もおすすめです。

5. ウェビナー

ウェビナーは、Web上でセミナーやプレゼンテーションを開催する手法です。物流に関する専門的なテーマでウェビナーを開催し、参加者との対話を通じて、自社の専門性や顧客への理解を深めることができます。

具体的には物流コストの最適化、倉庫管理の効率化、輸送技術の最新動向などをテーマにウェビナーを企画します。自社の物流エキスパートが登壇し、参加者からの質問にライブで回答するなど、インタラクティブなコミュニケーションを図ります。ウェビナー参加者は、物流に関心の高い潜在顧客である可能性が高いため、フォローアップを行うことで、営業活動にもつなげられるでしょう。

ただウェビナー自体に集客効果はなく、あくまで集客方法はオウンドメディアやFacebookなど別に持っておく必要があります。

物流業界のコンテンツマーケティング成功事例3選

物流業界のコンテンツマーケティングの成功事例について、以下3つを紹介します。

EC物流サービスコラム
Logiiiii!（船井総研ロジ株式会社）
物流改善教室-関通-

EC物流サービスコラム

▲出典：EC物流サービス

EC物流サービスコラムは「サンインテルネット株式会社」が運営するEC物流サービス専門サイト内のオウンドメディアです。

メディアを通して目標となるキーワードを決定し、そのキーワードを取るために戦略設計を行いお役立ち記事を公開しています。リリースは2023年12月と比較的新しく記事数も少なめですが、早くも検索結果からの流入を獲得しています。

EC物流サービスコラムはこちらから

Logiiiii!

▲出典：Logiiiii!

Logiiiii!は船井総研ロジ株式会社が運営する、物流に関して総合的に発信するサイトです。時流に乗ったタイムリーなテーマから用語解説まで、総合的に解説しています。

お役立ち情報が載ったホワイトペーパーやレポート、セミナーの録画動画をリードマグネットにしており、これからコンテンツマーケティングを行う企業にとって参考になるサイトと言えるでしょう。

関連記事：リードマグネットとは｜種類、作り方、効果を最大化するポイントを紹介

Logiiiii!はこちらから

物流改善教室-関通-

▲出典：YouTube

物流改善教室-関通-は株式会社関通が運営するYouTubeチャンネルです。テーマとしては用語解説や導入インタビュー、開発者による裏話など幅広く取り扱っています。

ニッチなジャンルでチャンネル登録者数が3000人近くを達成（執筆現在）していることに加え、用語解説動画をブログに埋め込むことでオウンドメディアのSEO強化を行なっており、オウンドメディアと両輪で集客力を行っている好例です。

物流改善教室-関通-はこちらから

物流業界でコンテンツマーケティングを成功させるポイント5つ

物流業界でコンテンツマーケティングを成功させるには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。ここでは、その5つのポイントについて解説します。

ターゲットや目的をある程度絞る
ターゲットに魅力的に映るようWebサイトを整備する
成果が見えるまでは広告も併用する
比較サイト・ポータルサイトにも掲載する
Googleマップの評価も集める

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

1. ターゲットや目的をある程度絞る

コンテンツマーケティングを効果的に実践するためには、ターゲットとなる顧客層や目的を明確にすることが重要です。物流業界といっても、荷主企業のニーズは多岐にわたります。たとえば、コスト削減を重視する企業もあれば、輸送品質や納期の厳守を求める企業もあるでしょう。

自社の強みや専門性を活かせる分野に焦点を当て、ターゲットとなる顧客層を絞り込みます。そして、そのターゲットが抱える課題や関心事に合わせたコンテンツを制作することで、より効果的にアプローチすることができます。自社の強みとリンクさせることで、営業効率の向上も期待できます。

2. ターゲットに魅力的に映るようWebサイトを整備する

コンテンツマーケティングの中心となるのは自社のWebサイトです。コンテンツを通じて獲得した潜在顧客を、自社のサービスや問い合わせにつなげるためには、Webサイトの整備が欠かせません。

ターゲットとなる顧客層に魅力的に映るよう、Webサイトのデザインや構成を最適化します。たとえば物流サービスの特徴や強みを分かりやすく伝えるページを作成したり、問い合わせフォームやチャットボットを設置したりすることで、顧客との接点を増やすことができます。またスマートフォンでの閲覧にも対応したレスポンシブデザインを採用し、ユーザビリティを向上させることも重要です。

なお WebサイトのリニューアルはLeadGridにお任せください。LeadGridはデザイン性に優れたCMSで、経験豊富なデザイナーが貴社の価値観や方向性、ターゲットを踏まえて最適なデザインをご提案いたします。

LeadGridの詳細はこちらから

LeadGridの制作実績はこちらから

3. 成果が見えるまでは広告も併用する

コンテンツマーケティングは長期的な取り組みであり、成果が見えるまでには一定の時間を要します。そこで初期段階では広告を併用することで、一定の集客を得られる状態にしておきましょう。

Google広告やディスプレイ広告などを活用し、サイトへの流入を増やします。とくに物流に関連するキーワードで検索広告を出稿することで、潜在顧客を効率的に獲得することができます。またリターゲティング広告を設定し、一度Webサイトを訪問したユーザーに対して継続的にアプローチすることも効果的です。

コンテンツマーケティングが軌道に乗ってくれば広告費用は必要に応じて下げることも可能なので、ずっと費用がかかり続けるものでもありません。広告とコンテンツマーケティングを組み合わせることで、相乗効果を生み出すことができるでしょう。

4. 比較サイト・ポータルサイトにも掲載する

自社のWebサイトだけでなく、物流サービスの比較サイトやポータルサイトにも情報を掲載することで、より多くの潜在顧客にアプローチできます。比較サイトやポータルサイトは物流サービスを探している企業が利用することが多いため、高い集客効果が期待できます。

比較サイトでは自社の物流サービスの特徴や強みを明確に伝え、競合他社との差別化を図りましょう。ポータルサイトでは、企業情報や導入事例などを掲載し、自社の信頼性や実績をアピールします。

これらのサイトを通じて獲得した潜在顧客を自社のWebサイトやコンテンツへ誘導することで、効果的にコンテンツマーケティングのバックアップが可能です。

5. Googleマップの評価も集める

物流サービスを利用する企業にとって、実際のユーザーからの評価は重要な判断材料となります。とくに Googleマップ上の評価は多くの人の目に触れる機会が多いため、最後の最後で失注するようなことがないようにポジティブな口コミを集めておきましょう。

配送の品質や対応の良さなど、自社のサービスに満足した顧客にGoogleマップ上で評価を付けてもらうよう働きかけるのです。高評価が増えることで、自社の信頼性が向上し、新規顧客の獲得にもつながるでしょう。またネガティブな評価に対しては、真摯に対応し、改善策を講じることで、顧客満足度の向上にも役立てることができます。