MAツールの導入のフロー9ステップ|よくある課題の解決方法についても
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マーケティングオートメーション(MA)ツールの導入はビジネス成長を助けるマーケティングにかかるリソースを最適化します。しかし、MAツールを導入するまでの流れや導入時・導入後に発生しやすいトラブルなど、具体的なイメージのわかない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、MAツール導入のメリットや導入の流れについて紹介します。また、導入時に起こりやすいトラブルやその解決方法についても解説するので、MAツール導入を考えている方はぜひご覧ください。
マーケティングオートメーション(MA)ツールとは
マーケティングオートメーション(MA)ツールとは、新規顧客の獲得から管理・育成・分析など、マーケティング活動にかかわる業務を自動化するツールです。
具体的には電子メールの送信やソーシャルメディアの投稿、Webサイトの更新など、多岐にわたるマーケティング活動の計画や実行、追跡をサポートしてくれます。
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メール配信ツールとの違い
MAツールはしばしばメール配信ツールと混同されがちですが、MAツールには「行動ログ機能」があり、ユーザーの行動データを取得することができます。
行動ログの例)
- Webサイトの閲覧情報
- メールの開封率
- メールに添付されているURLリンクのクリック率
- 問い合わせや資料請求などのフォームへの登録率
- ホワイトペーパーなどのファイルのダウンロード率
- ウェビナーなどの視聴率
MAツールの主な機能
MAツールを導入して解決できる課題は多岐にわたります。MAツールに搭載されている主な機能について見ていきましょう。
MAツールの機能は、大きく3つに分かれます。
顧客の一元管理機能
見込み顧客の育成機能
見込み顧客の抽出機能
ここでは、それぞれ順に見ていきましょう。
顧客の一元管理機能
MAツールの機能の一つとして、リード(顧客情報)情報を一元管理できる機能があります。一元管理する情報は、主に以下のようなものです。
Webサイトで資料請求した企業名や個人名
セミナーで集めた名刺や個人情報
直接やり取りした際の名刺
継続して取引している個人名や企業名
過去に取引した個人名や企業名
見込み顧客の情報をまとめて管理し、興味度合いや接触履歴などに合わせて整理できます。さらに、一定の条件に合わせた的確なアプローチを行うことも可能です。リード管理を通じて、顧客との適切で継続的なコミュニケーションを図ることができるのです。
MAツールの中には、Webサイトのフォーム作成機能が備わっていることもあり、新たに獲得したリードを自動的に登録され、登録漏れを防ぐことができます。
見込み顧客の育成機能
見込み顧客とのコミュニケーションは、BtoB向けのメールやWebサイトなどが中心です。MAツールには、顧客とのコミュニケーションに欠かせないメール配信関連の機能が備わっています。
具体的には、以下のような機能が利用可能です。
- セグメントメール配信機能
- HTMLメール作成機能
- オプトアウト(受信拒否)管理機能
- 個人トラッキング(追跡・分析)機能
メールで効果計測を行うにはHTML形式でメールを送る必要があります。
HTMLメールをゼロから作るのはハードルが高いと感じる人も多いですが、MAツールなら直感的な操作だけで高度なHTMLメールを作ることが可能です。
見込み顧客の抽出機能
自社サービスを検討している見込み顧客を絞り込んだり、営業とマーケティング担当者間でのリードの共有を行う際に活用するのが、見込み顧客情報の抽出機能です。
BtoB企業の場合は、最終的な購買判断を下すシーンでは営業担当によるアプローチが効果的である場合がほとんどです。
そこで見込み顧客の検討段階に応じてスコアリングを行い、高いスコアの見込み客を営業担当に通知する機能が役立ちます。
また、自社のWebサイトにアクセスした企業を解析する機能もあり、興味関心にもとづいた顧客の抽出を行うことが可能です。
マーケティングオートメーション(MA)ツールを導入する5つのメリット
MAツールの導入には以下5つのメリットがあります。
- コスト削減
- One to Oneマーケティングの推進
- マーケティングの精度向上
- 見込み顧客の情報が資産になる
- ヒューマンエラーを軽減できる
1. コスト削減
まず一つ目は効率化によるコスト削減です。例えば、メールマーケティングの場合、MAツールを使って自動的に送信することが可能です。
これにより人手を必要とする時間を大幅に削減し、その分他の重要な業務に注力できます。
2. One to Oneマーケティングの推進
二つ目のメリットはOne to Oneマーケティングの推進です。例えば、顧客の情報や行動履歴を収集し、それを基に個々の顧客に適したメッセージを送ることが可能です。
さらに、顧客が最近特定の商品をWebサイトで見ていた場合、その商品についての詳細情報や割引情報を含むメールを自動的に送ることができます。
これにより、顧客は自分に合ったone to oneの情報を受け取ることができ、満足度が高まります。
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3. マーケティングの精度向上
最後のメリットはマーケティング施策の精度向上です。MAツールではどのメールが開封され、どのリンクがクリックされ、どの商品が購入されたかなど、顧客の詳細な行動データがわかります。
これによりデマンドジェネレーション、つまり以下の3つのプロセスを通して、見込み案件の創出・発掘が可能になります。
- リードジェネレーション(見込み客の獲得)
- リードナーチャリング(見込み客の育成)
- リードクオリフィケーション(見込み客の選別)
例えば、先述したセグメントメールを特定の行動をした顧客に送付したり、スコアリングで顧客育成や選別を行うことで、マーケティングの精度も効率も向上します。
4. 見込み顧客の情報が資産になる
一度獲得した見込み顧客の情報をMAツールに保管することで、情報自体が資産となります。
見込み顧客へは、継続的なコミュニケーションが必要となりますが、時に営業担当者が個人で保管している見込み顧客の情報が、眠ったままになっているというケースも散見されます。
しかし、アメリカのアドバイザリー会社であるシリウスデシジョンの調査では、見込み客のうちすぐに購入を検討しているリードは約25%のみで、その他の75%は中長期な育成が必要であることが明らかになっています。さらに、これらの育成が必要な見込み客を放置してしまうと、2年以内に約80%が競合で購入してしまうというデータもあります。
そこで、MAツールを通じてこのような休眠顧客の情報を活用できれば、中長期的に売上を伸ばすための土台を作れるでしょう。
5. ヒューマンエラーを軽減できる
MAツールが代替できる業務の多くは、本来手動で管理・顧客対応を行うことがほとんどです。
これらの業務を手動で行うとなると、どこかのタイミングでミスや抜け漏れが発生してしまう可能性も発生します。
そこでMAツールを導入し、リストのインポートやセグメント分けできるよう整理することで人為的なミスを低減できるでしょう。
マーケティングオートメーション(MA)ツールを導入するデメリット
MAツールを導入するデメリットは以下のとおりです。
初期費用やランニングコストがかかる
社内の運用体制を構築する必要がある
初期段階では業務量が増えることもある
十分に使いこなせないケースもある
それぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。
初期費用やランニングコストがかかる
MAツールは導入時の初期費用に加えて、運用体制の構築やランニングコストがかかります。
無料で利用できるツールもありますが、本格的な運用には不十分です。しかし、費用が高いからと言って自社の課題が解決できるMAツールというわけでもありません。
MAツールの選定で失敗しないためには、MAツールを用いてどのように成果を上げるか事前に計画を練り、費用対効果について十分に検討することが重要です。また、すぐに効果が出るとは限らないため、中長期的に運用することを前提にしましょう。
社内の運用体制を構築する必要がある
MAツールを使いこなすには専任マーケターを採用したり、外部からコンサルティング会社に入ってもらうなど、さらなるコストや人的リソースが必要になるケースがあります。
特に、MAツールの導入が初めての場合は、運用体制の構築にかかるリソースやコストを念入りに検討する必要があります。
既存のリソースだけで運用したい場合は、サポート体制が充実しているMAツールや、誰でも使いやすいUIのMAツールの導入を比較検討するといいでしょう。
初期段階では業務量が増えることもある
MAツールの導入時は、一時的に業務量が増加することがあります。
例えば、見込み顧客を育成する施策を講じるには、メールやホワイトペーパー、オウンドメディアなどのコンテンツを新たに制作しなければなりません。
MAツールは顧客獲得から管理、育成などといった業務を効率化できるメリットがある一方で、軌道に乗るまでは準備すべきマーケティング施策が多いために、タスクも増える可能性が考えられます。
十分に使いこなせないケースもある
MAツールは非常に多機能であるというメリットがある一方で、全ての機能を十分に使いこなせないというデメリットもあります。
マーケティングに関する知識がない社員がいきなりMAツールを使おうとしても、機能を理解できず効果を発揮できないケースも散見されます。
そこで、MAツールの導入を検討する際は、多機能性よりも自社に合った機能があるか、使いやすいツールかどうかを検討することが必要です。
MAツールを初めて導入する場合は、導入支援やサポート体制が充実している会社を選定すると、自社にあった運用環境を構築できるでしょう。
MAツールを導入すべきタイミング
先述したデメリットを回避するためにも、MAツールを導入するタイミングは慎重に見極める必要があります。一般的には、以下の条件が揃った時期がMAツールを導入する最適なタイミングです。
- 顧客情報(リード)が500件以上ある時
- 商談や成約を効率よく獲得したい時
- 新規のリードを獲得できる自社メディアがある時
- 態度変容を促すコンテンツが複数用意できる時
一つずつ見てみましょう。
顧客情報(リード)が500件以上ある時
「MAツールを導入するには、5,000件規模のリードが必要なのでは?」と懸念されるかもしれませんが、最初から大量のリードが必要というわけではありません。まずは500件を目安として、徐々に数を増やしながらMAツールを使いこなすこともできます。
もし、リード数が500件を満たしていない場合は、リードを獲得するためのマーケティング施策を実施すると良いでしょう。例えばサービスサイトやオウンドメディアを制作し、これらのWebサイトを経由して安定したリードを獲得するのも手段の一つです。
下記関連記事では、サービスサイトとオウンドメディアの特徴と制作のポイントを説明しています。ぜひ参考にしてください。
関連記事:サービスサイトとは|他サイトとの使い分けや構成要素、制作ポイントを紹介
関連記事:オウンドメディアの作り方5ステップ|立ち上げから運営まで徹底解説
さらに無料資料「オウンドメディアが失敗する5つの原因とその対処法」では、オウンドメディア立ち上げ時に陥りやすい失敗を回避するための対処法を紹介しています。
商談や成約を効率よく獲得したい時
MAツールは商談や成約の効率化にも貢献します。MAツールなら、自社の商品やサービスにわずかでも興味を示した見込み客に対して定期的で適切なアプローチを取ることができ、将来的には商談化するまで見込み客を育成できます。
さらに「自社サイトへのアクセス回数が多い」や「検討レベルが高い人に向けたメールを開封した」などの行動条件を絞ることでホットリードを抽出することができるので、営業チームは確度の高い見込み客へアプローチでき、効率よく成約を獲得することができます。
新規のリードを獲得できる自社メディアがある時
サービスサイトやオウンドメディアなど、すでに新規リードを獲得できる自社メディアを運用している場合には、MAツールの導入を検討すべきです。お問い合わせや資料請求で得たリード情報を最大限活用するためにも、MAツールは効果的です。
MAツールではWeb上でユーザーがどのように行動しているかも把握できるので「どのページが人気か」「どのコンテンツが注目されているか」が確認できるため、これに基づきコンテンツ内容をブラッシュアップできます。
さらに問い合わせフォームや資料ダウンロードから獲得したリードにも、迅速で効果的なフォローアップが可能です。MAツールでパーソナライズされたメールを送付したり情報提供を続けることで、見込み客が商談化に至るまで育成することができます。
マーケティングオートメーション(MA)ツール導入の流れ
マーケティングオートメーション(MA)ツール導入までのフローは以下の通りです。
- 課題の洗い出しと目的の設定
- MA導入で改善したい業務内容の明確化
- 自社で保有するリード(ハウスリード)の整理
- 必要な機能のピックアップ
- MAツールの選定
- 業務フローの設定
- 運用体制の調整と教育
- 他部署との連携
- 運用開始
ステップ1. 課題の洗い出しと目的の設定
MAツールの導入を検討する前にはまず自社が抱える課題を明確にし、それに対してMAツールを使って何を達成したいのかの目的を設定します。
この時、営業担当が抱えている課題をヒアリングすることも重要です。
ヒアリング例)
- せっかくアポイントメントを取っても、売り上げに繋がりにくくなっている
- その他の業務が多いため、リードに対して定期的に連絡が取れず、セールスタイミングを逃している
- 顧客データがバラバラなので、一括で管理したい
実際に営業の現場で活躍する社員の声には、MAツールで解決できる課題も数多く隠れています。
これらのヒアリングに基づき、「リード(見込み客)をしっかりフォローアップしたい」「エンゲージメント(顧客の関与度)を向上させたい」など、具体的な課題を洗い出します。
上記の作業を経て、設定した目的を元にSMART(Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound)という考え方をベースに、具体的で測定可能、達成可能、意義ある、時間制限のある目標を立てることが重要です。
具体的な最終目標を立つことにより、マーケティング活動の進行と結果を客観的に評価することが可能になります。
さらに最終目標の達成度を可視化するために、KPIを設定することも重要です。
KPI例)
- 今回のマーケティング施策で創出した商談数
- 今回のマーケティング施策創出した受注の平均単価やLTV(顧客生涯価値)
- Webサイトへのアクセス数、CVR(コンバージョン率)
- メール配信数、開封率、URLクリック率
- イベントやセミナーなどへの申込数
KPIを明文化することで、最終目標の達成に必要な条件が明確になり、具体的な実施施策の立案に役立ちます。
ステップ2. MA導入で改善したい業務内容の明確化
次にステップ1で設定した目標を達成するために、MAツールでどの業務を改善すればいいのかを明確にします。
例えば「リードナーチャリングに注力したい」と目標を掲げた場合、MAツールのスコアリングでリードを分け、セグメントメールでリードに合った内容のメールを送付するのがふさわしいでしょう。
このように、現状のマーケティング活動のうちMAツールで効率化できる業務を探すことが大切です。
ステップ3. 自社で保有するリードの整理
次に自社で保有しているリードの情報を整理します。リードには「名前」「会社名」「連絡先」などの基本情報の他、彼らがどのような内容に興味を示しているのか、どのステージ(初めて接触したばかりか、購入に近いかなど)にいるのかといった情報も確認しましょう。
■関連記事
リード獲得とは?12のリード獲得方法や効率的に増やすポイントを解説
しかし、リードの整理は、予想以上に労力のかかる作業でもあります。例えば、リードがをリスト化されているもの以外に、営業担当が個人として名刺やファイルで管理している場合もあります。そこで、各営業担当がどのようにリード管理をしているかを一人ひとり把握しましょう。そして、各データを集約して、どこまでデータ化できるのかを確認することも重要です。
このように、リード情報を整理することで、MAツール導入後に適切なメッセージを適切なタイミングでリードに伝えることが可能になり、リードを顧客に変える確率を上げられます。
ステップ4. 必要な機能をピックアップ
次に自社の課題や目的に合わせて必要なMAツールの機能をピックアップしましょう。
MAツールには下記のような機能があります。
- 名刺管理
- CRM(顧客管理システム)
- SFA(セールスフォース・Sales Force Automation)との連携
- メール配信システム(メールスタンド)
- リードのスコアリング
- アクセス解析
- ランディングページや問い合わせフォームの作成
詳細なMAツールの機能は下記の記事でも紹介しています。
■関連記事
MAツールとは?できることやメリット、選び方から最新シェアランキングまで紹介
ただし、機能が多いMAツールが自社に最適なツールというわけではありません。すべての機能が必要とは限らないため、自社の目的や課題に応じて必要な機能を選定しましょう。一方で将来的なビジネス展開や目標達成のために今後必要となりそうな機能も考慮に入れる必要があります。
ステップ5. MAツールを選定
ここで先ほどピックアップした機能をもつMAツールを選定します。選定の際に気をつけるべきポイントは3つです。
- 導入後のコストはどれくらいか
- きちんと使いこなせるか・サポート体制はあるか
- 既存のシステムと連携できるか
一つずつ見てみましょう。
導入後のコストはどれくらいか
MAツールを導入して成果が出るまでには、年単位での投資が必要になることがほとんどです。それだけ大きな投資であるため、投資分を回収できる基準や目処を設定する必要があります。
最も避けたいのが、せっかく高額な投資をしてMAツールを使いこなすことができず効果が発揮できなかった……という事態です。そこでまずは初期投資額が低いMAツールを導入して、実践を重ねながら改善を続けてレベルアップするのが望ましいでしょう。
きちんと使いこなせるか・サポート体制はあるか
先述した通り、せっかくMAツールを導入したのに使いこなせなかった……という事態は避けたいものです。そこでMAツールを選ぶ際は「サポート体制が充実していて、困ったことがあれば相談できるか」という点もチェックしましょう。
また、サポートが有料の場合もあるため、事前に確認しましょう。きちんとチェックしないと「サポート体制が充実しているMAツールを選んだものの、ちゃんと使いこなすためには高額なコンサルティングを受けなければならなかった」という状況も生じかねません。
既存のシステムと連携できるか
SFAやCRM、名刺管理システムなど、すでに自社で活用しているシステムがある場合、それらと連携できるか、もしくは CSVでデータが移行できるかを確認しましょう。
理想は既存のシステムとMAツールとシームレスに連携できることです。まずは連携にどれくらいの工数がかかるかをシステム担当者に確認しましょう。
またMAツールを導入する際に既存のシステムを解約する場合、解約後にデータを引き続き取り扱えるかについても確認しましょう。
ステップ6. 業務フローの設計
MAツールが決まれば、MAツールを使ってどのような業務フローを設計するかを決定します。まずは下記の業務フローを設計しましょう。
- シナリオの設計
- スコアリング
- カスタマージャーニー
- 提供するコンテンツ・クリエイティブの策定
一つずつ見てみましょう。
シナリオの設計
シナリオの設計とは、見込み客がある行動をしたら、どのような方法でアプローチするかを決めることです。例えば、
問い合わせフォームを入力した見込み客に対しては、御礼と自社商品の導入セミナーの案内をメールで送付する。返信がなかったら「残り2席!セミナー出席企業なら⚪️%割!」というメールを再送する
などのシナリオが考えられます。
イチからシナリオを考えるのは容易ではないので、下記関連記事を参考にシナリオを設定してください。
関連記事:MAツールに必要なシナリオ設計の手順と成果を創出するポイント
スコアリング
スコアリングとは、特定のアクションを起こした見込み客をスコア化し、アプローチ方法を設定することです。
例えば、
資料請求:1点、事例ページの閲覧:1点、価格ページの閲覧:1点、滞在時間10分:1点と定めて、3点を超えたら割引チケットをメールで送付する。
というように、MAツールを導入するとスコアを自動で計算できます。
カスタマージャーニー
カスタマージャーニーとは、顧客が商品購入に至るプロセスを設定することです。例えば、以下のような例が考えられます。
自社の商品を広告で知る→企業HPを検索する→オウンドメディアに興味を持つ→オウンドメディア内の無料トライアル導線からトライアルに申し込む→良かったので購入する
カスタマージャーニーは精緻に設計すれば、その分大きな結果を生み出します。そこで、下記関連記事を参考にしながら、ぜひカスタマージャーニーを設定してください。
関連記事:BtoBカスタマージャーニーとは?メリットや作成方法を詳しく解説
提供するコンテンツ・クリエイティブの策定
見込み客に関心をもってもらうために、メールマガジンやステップメールのテキスト、ランディングページ、オウンドメディアなどのコンテンツを今一度ブラッシュアップしましょう。
例えば「このフェーズで提供する文面はこれでふさわしいか」「ランディングページやオウンドメディアの導線は適切か」「コンテンツは古くないか」など、見直すことでコンバージョン率の向上に繋がります。
ステップ7. 運用体制の調整と教育
MAツールの導入・運用を成功させるためにも、社内の体制を整えておきましょう。MAツールはそれ単体で効果が出るものではなく、ツールと連動して分析や施策実行を行うことで初めて効果が得られるものです。運用の人的リソースを確保することはもちろん、社内でマーケティング知識やデータマネジメント知識の教育を行い、施策実行までを行える体制を構築することが大切です。
なかなか人材が集まらない場合は、運用が軌道に乗るまでシステム担当のコンサルティングを利用するのも手段の一つです。不慣れなことは外部のプロフェッショナルに頼った方が、結果低コストで済む場合もあります。またMAツールの使い方だけでなくマーケティングの知識も学べるため、その後の運用もスムーズになるでしょう。
ステップ8. 他部署との連携
マーケティングオートメーションは、マーケティング部門と営業部門の密接かつスムーズな連携は必要不可欠です。
双方が何をどこまで実施するかを役割分担したり、円滑な情報共有をしたりして、効果検証や改善をスピーディーに繰り返すことがMAツールの効果を高めます。
MAツールで管理されたリードが商談や案件につながるため、まずは連携できる運用体制を整えることも必要です。
ステップ9. 運用開始
先ほど設計した業務フローに基づいてMAツールの運用を開始します。ただし運用を開始したからといってすぐに結果が出ないため、PDCAを回しながら定期的に結果をチェックし、必要に応じて業務フローを修正したり、ツールの設定を変更したりすることが重要です。
特に導入時にはツールを適切に使いこなすためのスキルはもちろん、マーケティングの基礎知識をスタッフがもっていることも大切です。初めてMAツールを導入する場合は、サポートプランの利用や外部のコンサルタントを活用することも考えましょう。
マーケティングオートメーション(MA)ツール導入~運用での課題
マーケティングオートメーション(MA)ツールを導入し、運用していく中で主に発生しやすい課題としては、次の6つが考えられます。
- MAに関する知識を持った人員がいない
- 既存のツールと連携できない
- MAツールが浸透しない
- 新規リードの獲得手段がない
- シナリオが複雑すぎる
- MAツールをコンテンツマーケティングの一環として取り入れないと成果が見えづらい
MAに関する知識を持った人員がいない
MAツールの運用には専門的な知識やスキルが必要となります。基本的なマーケティングの知識の他にシナリオ設計やホットリードの設定などのキャンペーンを設計し、運用しながら調整していくためには、一通りのMA利用の経験が求められるからです。
関連記事:ホットリードとは?言葉の意味や獲得するメリット、方法まで解説
解決策としては、社外から講師を呼んで社内でMAツールの運用に関する研修を行いスキルアップを促進することや、専門の外部コンサルタントを雇用することが挙げられます。あるいは、選んだMAツールがサポートプランを提供している場合は、サポートに質問を重ねながら内製化を進めていくことも一つの方法です。
既存のツールと連携できない
MAツール導入に際しすでにSFAツールやCRMなどを利用している場合、MAツールが既存のツールと正しく連携できない場合があります。
すでに導入しているツールと親和性の高いMAツールであれば問題はありません(PardotとSalesforce、HubSpot商品群など)が、既存のシステムが外部ツールとの連携性が悪い場合には、既存システムごと乗り換えるか、IT部門と緊密に連携し専用に開発を行う必要があります。
MAツールが浸透しない
MAツールを導入したものの結局利用されず、社員一人ひとりが独自に作成していた表計算ソフトを使用し続けるケースも散見されます。
また社員個人のパソコン一つひとつににデータが蓄積されているとマーケティングデータが営業に引き継がれない場合もあります。
あるいはMAツールを「ただのメール配信ツール」と見なされ、営業部門を運用に巻き込めずマーケティング部門だけに運用が任されてしまうこともあるでしょう。
対策としては導入前にMAツールがなぜ必要なのか、どのように業務に影響を与え、どのようなメリット利点があるのかを明確に説明することが考えられます。また導入後にも十分なトレーニングを提供し、新しいツールの使い方を理解しやすくすることも重要です。
新規リードの獲得手段がない
先述した通り、MAツールはリードナーチャリングなど、リードがあってこそ効果が発揮されるツールです。つまり新規リードを獲得する手段がない、あるいは育成するリードがない場合は、MAツールを導入する意味もなくなってしまいます。そこでまずは、新規リードを如何に獲得するかを考える所から手をつけましょう。
リード・コンテンツが十分ではない
せっかく獲得したリードを育成するためには、コンテンツを充実させることも必要です。例えば、一言でリードと言っても自社商品に対する理解度は異なるため、購入検討中の見込み客向けの自社紹介ページなどのコンテンツが必要です。あるいは資料請求やセミナーに参加している見込み客には、他社商品と自社商品との比較などより詳細なサービス内容のコンテンツが効果的でしょう。
それぞれの見込み客のフェーズの興味に合ったコンテンツを準備しておくことは、商談化・成約獲得を効率化するためには重要です。
シナリオが複雑すぎる
MAツールのシナリオを複雑にしすぎると、実際の運用が難しくなる場合があります。
この問題の解決方法は、シナリオをシンプルにしておくことです。そして顧客の反応や結果を見ながら徐々に複雑な要素を足していくのが賢明です。まずはシンプルなシナリオを作ることで、MAツールがどのように動作するかが理解でき結果を予測しやすくなります。そして少しずつシナリオを改善することで、徐々に効果的なマーケティングオートメーションが実現するでしょう。
MAツールのシナリオ作成が難しい……という場合には、下記関連記事を参考にしてください。
関連記事:MAツールに必要なシナリオ設計の手順と成果を創出するポイント
MAツールをコンテンツマーケティングの一環として取り入れないと成果が見えづらい
MAツールを最大限活用するには、ターゲットごとに多様なコンテンツを用意することが非常に重要です。ターゲットにあったコンテンツを豊富に提供することはリードの獲得やナーチャリング(見込み客を顧客へと育て上げるプロセス)に直結します。リードナーチャリングの重要性については下記関連記事を参考にしてください。
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例えば製品情報の資料、 Webサイト、メールニュースレターなど、多種多様なコンテンツを用意することでリードとの接点が増えることで、関心を引き寄せやすくなります。
そのためコンテンツが揃っていないのに「売り上げを伸ばしたいから」という理由だけでMAツールを導入しても、なかなか成果が現れないことがほとんどです。
そのため、MAツールをコンテンツマーケティングの一環として導入し、コンテンツを定期的に提供し続けられる体制を整えることが求められます。実際のコンテンツ作成の方法としてはコンテンツ制作の専門家を雇う、社内で編集部を構築する、外部のコンテンツ制作会社に依頼するなどの方法があります。コンテンツ制作会社を選ぶのは難しい……という場合は、下記関連記事を参考にしてください。
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MAツール導入後の流れ
実際にMAツールを導入する場合、以下のような業務が発生します。
- 利用開始
- 運用開始の初期設定
- 顧客データの登録
- MA運用の個別設定
- データの品質管理
- キャンペーンの評価と改善
一つずつ見てみましょう。
利用開始
オンプレミス型のMAツールを導入する場合は、まずは自社のサーバーにツールをインストールするため、適切なハードウェアの準備とソフトウェアの設定が必要です。
一方でクラウド型のMAツールを導入する場合は、アカウントを発行し、インターネット経由でツールにアクセスします。クラウド型はインストール不要です。
運用開始の初期設定
まずは初期設定を行いましょう。主に、
- Webサイト訪問者の行動を追跡するトラッキングコードの設置
- メールの配信設定
- (可能であれば)既存のシステムとの連携
初めて初期設定を行う場合は、システム会社から専門的なサポートやトレーニングを受けながら進めていくのが一般的です。
顧客データの登録
MAツールを運用するために、顧客データベースをツールに登録しましょう。先述した通り、いきなり顧客データを登録しようとしても、整理されていないデータや営業担当のPCに個別にデータが入っている場合もあるので、あらかじめどのようなデータがあるかを把握するとスムーズに進みます。
MA運用の個別設定
顧客データベースの登録が済んだら、MAツールの個別設定を行いましょう。例えば
- 顧客セグメントの設定
- シナリオ
- リードスコアの基準設定
などが挙げられます。
これらの設定を行う際は、先に掲げたマーケティング目的に沿って行いましょう。
データの品質管理
MAツールを導入した後も、顧客データの品質を維持し最新の内容に更新する必要があります。正確さに欠けるデータはMAツールの効果を低下させる恐れがあるため、データレビューとクレンジングを定期的に行いましょう。
キャンペーンの評価と改善
MAツールでキャンペーンを実施した際は、PDCAのサイクルを回しながら成果を評価し、必要に応じて戦略を調整しましょう。各キャンペーンを分析することで、次回のキャンペーンに活かすための学びを得ることができます。
マーケティングオートメーションツールを導入する際の注意点
MAツールを導入する際は、次の注意点について把握しておきましょう。
自社の業務に合ったツールを導入する
サポート体制を確認する
取り組むべき課題を明確にする
それぞれ順に解説します。
自社の業務に合ったツールを導入する
マーケティングオートメーションでは、BtoC向けかBtoB向けかによって導入すべきツールは異なります。
BtoBの場合は、購買意欲のある見込み顧客のデータを営業担当者に共有するため、マーケティング施策を円滑に行うために導入されます。
一方で、BtoCの場合は消費者個人の興味関心や地域によって、紹介する商品やサービスが変わってくるでしょう。そのため、メールの内容や配信時間の設定、ユーザーの行動を可視化できるような機能が求められます。
BtoC向けか、あるいはBtoB向けかである他に、マーケティングチームの成熟度や企業目標に合わせてMAツールを選ぶのも手段の一つです。
安心導入型 | 自社のマーケティングと営業体制を今後拡張していく予定。そのためにまずは現状の情報資産から成果を出したい。 |
シナリオ重視型 | コンテンツを自社で作成し管理する能力がすでにある。MAツール飲みでリードナーチャリングをしたい。 |
多機能&CRM完全連携型 | すでにリードナーチャリングをしており、SFAとの連携して、より高次元で個別対応の自動化を進めることで、活動の生産性をあげたい。 |
サポート体制を確認する
MAツールを導入したものの、使いこなせずに導入した手間やコストが無駄になってしまったり、十分な成果を得られないことは避けたいものです。
そこでサポートが充実しており相談しやすい環境が整っているツールを選ぶことが大切です。
サポート体制には、
- 1to1導入支援・オンボーディング
- 勉強会・セミナー
- Web会議・オンラインミーティング
- サポート・マニュアルサイト
- メールや電話によるテクニカルサポート
があります。
さらに無料でサポートを受けられるのか、あるいは使いこなすには高価なコンサルティングを受ける必要があるのかという点も確認しておきましょう。
取り組むべき課題を明確にする
MAツールの導入で失敗しないためには、自社が取り組む課題や目的に応じてMAツールを選びましょう。例えば、一言で集客と言っても、必要な機能は会社によって異なります。
オウンドメディアを構築する機能はあるか、メール配信でどこまで顧客の動向を把握できるか、施策の効果を十分に把握できるかといった視点でチェックしましょう。
機能性が高いからよいわけではなく、自社の課題をクリアできるツールを選定することが必要です。
マーケティングオートメーション(MA)ツールはCMSと連携して運用しよう
この記事ではマーケティングオートメーションツール(MA)ツール導入の流れと、導入や運用に際し問題になりやすいポイントを紹介しました。この記事MAツールのスムーズな導入の参考にしましょう。
またMAツールはCMSと連携しての運用がおすすめです。MAツールとCMSを連携することで、Webサイトからリードを獲得する際、リード情報を自動的にMAツールに登録でき、自動でシナリオを回していくことが可能になります。
LeadGridは株式会社GIGがWeb制作の際に利用しているCMSで、MAツールとの連携が可能です。
またLeadGridは初心者でもWebサイト運用を簡単にできるよう設計されています。使いやすいブログ機能やトップページなどもプレビュー画面を見ながら編集できる「見たまま編集機能」で集客の段階からビジネスを強力にバックアップします。
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エネルギー業界に強いデジタルマーケティング会社5選|施策のポイントや選び方も解説
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お客様の声
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採用力強化を目的に更新性の高いCMSを導入し、自社で自由に情報発信できる体制を実現した事例
株式会社ボルテックス 様
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直感的な操作性・自由に構成を変更できる柔軟性により、理想のサイト運営が可能になった事例
株式会社フォーカスシステムズ 様
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ロゴ・サイト・モーション、すべてのデザインに世界観を込めたリブランディング事例
circus株式会社 様
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物流DX企業として信頼いただけるようなサイトデザインに刷新し、SEO流入も増加した事例
三菱商事ロジスティクス株式会社 様
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