多言語サイトの制作におすすめのCMSは?9の選び方とともに解説
多言語サイトの制作におすすめのCMSは?9の選び方とともに解説
グローバル市場で新規顧客を獲得するにあたり多言語サイトの構築は不可欠ですが、複数の言語でコンテンツを管理するにはCMS(コンテンツマネジメントシステム)が必要です。本記事では多言語サイトの制作におすすめのCMSの選び方について9のポイントを解説し、具体的なおすすめのCMSを紹介します。
関連記事:CMSとは?機能や導入するメリット、選び方のポイントと事例を解説
この記事を通じて自社に最適なCMSを選ぶ参考にしましょう。
多言語に対応しているCMSとは
多言語サイトを制作するには、多言語に対応したCMSを選定する必要があります。しかし、何をもって「多言語に対応しているか」という点には認識によって幅があるでしょう。
多言語の文字を表示するだけであれば、多くのCMSが多言語に対応しています。
文字化けを起こすことなく多言語の文字を表示させるには、UTF-8という多言語文字コードに対応していれば問題ありません。
WindowsやiOSなど主要なOSや、Webサーバーなどのソフトウェアは、UTF-8が標準になっています。
多言語表示に問題が生じるとすれば、CMS側というより、ソースコード関連の処理や設定に問題がある可能性が高いでしょう。
多言語対応サイトを制作する際のCMSの選び方
多言語サイトを制作する際のCMS選びのポイントは次のとおりです。
- 多言語サイト制作の実績が多いこと
- 言語ごとにURLの設定ができること
- デザインの自由度が高いこと
- CMS自体が使いやすくコンテンツの更新がしやすいこと
- CMSの管理画面が多言語に対応していること
- スケーラビリティが高いこと
- コストが許容できること
- 他のシステムとの連携性がよいこと
- 要求されるセキュリティ要件に耐えること
1. 多言語サイト制作の実績が多いこと
多言語サイト制作の実績の多いCMSを選びましょう。複数の言語の文字を表示するだけを「多言語サイト」と呼ぶのであれば、実はほとんどのCMSは多言語サイト対応しています。ただそんな中で重要になるのが、多言語サイト制作の実績の多さです。
多言語サイト構築の難しさは「どのページが何語で表現されていて、それはどのページを翻訳したものであるのか」を体系化することにあります。リンク構造の構築が大変、ということですね。
ここが整理できる実績のあるCMSは、多言語サイト制作に向いているといえます。
2. 言語ごとにURLの設定ができること
言語ごとにユニークなURLとできる構造に対応できるかどうかも、SEOの文脈では重要なポイントといえます。
というのも検索エンジンは一つのURLに一つの言語のページ、と独立したページを提示しないとページを正しく認識してくれない性質があるため、パラメータなどによる「一つのURLに複数の言語情報がある」URLではなくユニークなURLを設定できる必要があるのです。
関連記事:多言語サイトでのSEOのポイント5選|Google公式情報を元に解説
そこで以下のようなURLの設定ができるCMSを選びましょう。
- 国別のドメイン(例:https://sample.us)
- gTLD を使用するサブドメイン(例:https://us.sample.com)
- gTLD を使用するサブディレクトリ(例:https://sample.com/en-us)
3. デザインの自由度が高いこと
CMSが提供するデザインの自由度が高ければ高いほど、自社の価値観を反映するWebサイトの制作が可能になります。
また特定の市場や文化、言語の特性に応じてデザインを調整できる柔軟性があるとより幅広いターゲットに受け入れられやすいサイトとなるでしょう。
4. CMS自体が使いやすくコンテンツの更新がしやすいこと
CMS自体の使いやすさもCMS選びの大きなポイントです。そもそも多言語サイトは公開がゴールではなく、公開後に新規顧客を獲得することが目的となります。そのため新規顧客獲得に大きな貢献が期待できるSEOのためにも、継続的なコンテンツの公開が必要になるのです。
しかしCMSが使いづらければ情報の継続的な発信の難易度が上がってしまい、目的達成が困難になってしまいます。CMSを比較する際はスペックだけでなく、デモなどを利用して実際の使用感を確認しましょう。
なお使いやすさに定評のある国産CMS「LeadGrid」も14日間無料で操作感を試せるデモを提供しております。下記から申し込み可能です。
5. CMSの管理画面が多言語に対応していること
現地法人にコンテンツの更新を任せようと思っている場合には、CMSの管理画面が多言語対応していることが重要です。日本語だけの対応ではコンテンツの更新が難しくなってしまいます。少なくとも日本語と英語、両方に対応しているCMSを選びましょう。
6. スケーラビリティが高いこと
CMSがスケーラビリティに優れているとは、新しい言語のサポート、大量のコンテンツの追加、新しい機能の導入といった、ビジネスの成長に合わせてCMSが適応できることを意味します。
例えば対応言語を新しく増やす際に、従来の管理画面全てを更新しなくてはならず、膨大なコストがかかる、というようなシステムはスケーラビリティが高い、とは言えません。今後の想定がある程度ある場合は、将来性も加味してCMSを選びましょう。
7. コストが許容できること
CMSの選択における最大の制約となるのがコストです。CMSの導入や運用にかかる費用は、初期費用、ライセンス費用、メンテナンス費用など、さまざまな要素から構成されます。このコストが想定の予算内に収まることが重要です。
しかしコストだけでCMSを選ぶと、必要な機能が欠けてしまう可能性もあります。したがってすべての要望が抑えられたCMSが予算内で見つかるのが理想ですが、難しい場合は外部ツールとの連携でカバーできないか、といった柔軟な姿勢で予算とニーズのバランスを見つけることが重要です。
8. 他のシステムとの連携性がよいこと
CMSを選ぶ際には、他のシステムとの連携性がよいことも重要です。多言語サイトはCRM(Customer Relationship Management)や、ECプラットフォーム、マーケティングオートメーション(MA)ツールなど、他のビジネスツールとも連携することで、より効果を発揮します。
そのため単体で機能が優れていても、将来的に欲しい機能が実装されたシステムと連携できずに困ることになる可能性もあるのです。
9. 要求されるセキュリティ要件に耐えること
最後に、選ぶCMSが要求されるセキュリティ要件に耐えられるかどうかも重要です。Webサイトは企業情報や顧客情報、場合によっては取引先などの重要なデータが詰まっています。そのため企業ごとに定められたセキュリティ要件をパスするCMSである必要があります。
多言語サイトにおすすめのCMS5選
ここからは、今までの選び方を踏まえて多言語サイトにおすすめのCMSを5つ、紹介します。
1. LeadGrid
LeadGridは使い勝手の良さとデザイン性の高さに定評があるCMSです。またプレビュー画面を見ながらページの編集ができる「見たまま編集」機能があるので、多言語対応の際にも文言の調整がしやくすいメリットがあります。
さらにマーケティング周りの機能多言語サイトの実績も豊富で、お役立ち資料の自動ダウンロードやフォームの作成・編集機能が標準で可能です。セキュリティも高く、上場企業のサイト制作実績も多数あります。
一方で他のCMSと比べるとプラグインで機能を拡張できないので、将来的に新たな機能が必要になった際には別途開発するか、外部ツールとの連携が必要になる点だけは覚えておきましょう。
使い勝手の良さとデザイン性の高さを両立させた多言語サイトを制作したい企業に、LeadGridはおすすめです。
2. WordPress
WordPressは世界で最も広く使われているCMSで、その特徴は使いやすさと圧倒的に高いカスタマイズ性です。また多言語対応プラグインも豊富に存在しているため、国際的なマーケティング戦略を展開する際にも有用です。そのため多言語サイトとして十分に効果を発揮するでしょう。
一方でデメリットとしては、オープンソースゆえのセキュリティの問題や、サーバーの維持管理が企業側負担となること、多くのプラグインを使いすぎるとサイトの速度が遅くなることが挙げられます。これらのデメリットに対処できる企業にはWordPressは良い選択肢となるでしょう。
3. Movable Type
Movable Typeはブログに強みのあるCMSで、使い勝手の良さが特徴です。ブログを通じて様々な言語圏のターゲットにアプローチをかけることができるでしょう。またMovable Typeは静的CMSにあたるため、構造として安定性とセキュリティが高くビジネスで使用する際の信頼性があります。
ただしデメリットとしては、WordPressと比べてプラグインの少なさからカスタマイズ性がやや低く、特定の機能やデザインを追加するのが難しいことが挙げられます。
Movable Typeはかなり高いセキュリティ要件を求める企業におすすめです。
4. Joomla
Joomlaは特にコミュニティサイトやソーシャルネットワーキングサイトの構築に優れているCMSで、例えば特定の商品やブランドに対するコミュニティを作るとき、Joomlaがピッタリです。消費者との強い結びつきを作ることが可能で、長期的なマーケティング戦略を展開する上で有用です。もちろん多言語対応も可能なため、異なる地域の消費者とのコミュニケーションを円滑にすることができます。
しかしデメリットとしては、カスタマイズや拡張には専門的な知識が必要であること、また使用が難しくLeadGridやWordPressと比べると学習コストがかかることが挙げられます。
コミュニティサイトを考えている方はJoomlaを検討しましょう。
5. Drupal
Drupalは大規模なWebサイトの構築に適したCMSです。例えば、多くの製品カテゴリーや多言語の情報を扱う大規模な多言語ECサイトを構築する際には、Drupalの強力な機能が役立ちます。
また高度なユーザー管理機能があるため、顧客の購入履歴や好みに基づくパーソナライズされたマーケティングを実行することも可能です。
ただしDrupalも扱いが難しく、カスタマイズや拡張には専門的な知識が必要です。大規模な多言語サイトを考えている場合はDrupalがよいでしょう。
多言語サイトを運用するときのポイント
多言語サイトを運用するときは、以下のポイントを心がけましょう。
ターゲット層を調査する
運用体制を整える
ここからは、それぞれのポイントについて解説します。
ターゲット層を調査する
まずは、多言語サイトのターゲット層を策定しましょう。
情報を発信する対象を特定のユーザーにするのか、特定の国にするのかなど、あらゆるポイントを事前に検討しておくことが大切です。
特定の国をターゲットにする場合は、国で使用されている言語に対応し、国民性や文化を踏まえてサイトを構築する必要があります。
多言語サイトがあらゆる場所からアクセスされることを想定し、サイト構成やコンテンツを検討しましょう。
運用体制を整える
多言語サイトを構築する際は、サイト公開後の運用も重要です。サイトを構築する前に、運用体制について具体的にイメージしておくと安心でしょう。
具体的には、以下の点について確認します。
運用担当者やチームを決める
社内のリソースを確保する
運用マニュアルを作成する
トラブル発生時の対応フローを作成する
あらかじめ運用のイメージを明確にしておけば、制作会社に運用を依頼すべきか、CMSを導入して自社で更新すべきかなど、大まかな方向性が定まります。
多言語サイトを制作する際のよくある失敗
多言語サイトを制作しても、運用方法を誤ると失敗するリスクがあります。ここからは、多言語サイトにおける失敗例について紹介します。
UXの意識が不足している
UXを意識しきれず、多言語サイトのアクセス数が伸びないケースも考えられます。
UXとは、ユーザーが商品やサービスを利用・購入する際の体験や経験のことです。多言語サイトを利用していて、使いやすい・見やすい・分かりやすいと感じてもらえる体験は、良いUXと言えます。
多言語サイトの場合は、言語の切り替えによってレイアウトが崩れてしまうことも珍しくないため、しっかりとUXに配慮しましょう。
国民性を考慮できていない
国民性を考慮しきれないことで、失敗に陥るケースがあります。
文化や習慣、宗教などはターゲットとなる国や地域によって大きく異なります。また、重さや長さなどの単位も国によって変わるでしょう。
日本の場合は重さを「キログラム」で表示しますが、アメリカに住む人は「ポンド」で重さを表示するため、単位が異なると重さを想像することができません。
上記はあくまで一例なので、ターゲットとなる国の文化や国民性などを理解して、色々なことに配慮する必要があります。
キーワードを意識できていない
検索キーワードが意識できていないことも、アクセス数が伸び悩む原因となります。
ターゲット層の言語で検索されているキーワードを事前に調査し、キーワードに応じて適切なコンテンツを作成しなければ、SEOの効果が発揮されません。
多言語サイトでしっかり集客したい場合は、検索キーワードを意識してSEOで上位表示を目指せるよう調査する必要があります。
多言語サイトは扱いやすいLeadGridで
この記事では多言語サイト制作の際に必要となるCMSについて、選び方からおすすめのCMSまで紹介してきました。多言語サイトに最もおすすめなのは、使いやすさとセキュリティ、デザイン性の高さなどのバランスが良いLeadGridです。
LeadGridは株式会社GIGが開発したCMSであり、GIGも多言語サイト開発の実績が豊富です。綿密なヒアリングの元、企業やサービスの方向性や価値観をデザインに落とし込んだ多言語サイトを提案いたします。
LeadGrid BLOG編集部は、Web制作とデジタルマーケティングの最前線で活躍するプロフェッショナル集団です。Webの専門知識がない企業の担当者にも分かりやすく、実践的な情報を発信いたします。
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