Webマーケティング

コンテンツSEOの成功事例5選｜失敗する原因や成功のポイントも

2024.02.20

コンテンツSEOとはWebサイト上で継続的に情報発信を行い、検索エンジンからのアクセスを増やすSEO施策の一つです。

しかしコンテンツSEOはただ記事を公開すれば良い、というものではありません。コンテンツSEOは綿密な初期設計が必要であり、効果も一朝一夕に出るものではありません。計画性と継続的な改善が求められます。

そこでこの記事では、コンテンツSEOの成功事例を5つ紹介します。それぞれの事例では、どのような戦略や手法を用いたのか、どのような効果が得られたのかを解説します。また、コンテンツSEOが失敗する原因や成功するポイントもまとめます。

コンテンツSEO成功事例5選

ここではコンテンツSEOの成功事例について、LeadGridが関わったものを含めて5つ紹介します。

タイミーラボ

▲出典：タイミーラボ

タイミーラボは、「働きたい時間」と「働いてほしい時間」をマッチングするスキマバイトサービス『タイミー』のオウンドメディアです。タイミーラボはオウンドメディアらしい企画記事と、コンテンツSEOを両輪で回すマーケティング戦略を展開しています。タイミーラボのコンテンツSEOの特徴は、以下の3点です。

新しい価値観を、メディアを通して提示：タイミーラボは、スポットワークに対するポジティブな世論形成を目指しています。スポットワークとは、雇用型かつ単発で仕事を受発注する働き方です。タイミーラボはスポットワークのメリットやデメリット、実際の体験談や事例、スポットワークに関するQ&Aなどのコンテンツを提供しています。これらのコンテンツはスポットワークという働き方に興味がある人や不安がある人にとって有益な情報や知識を提供するコンテンツとなっており、結果的に検索エンジンにも評価されています。
2つのペルソナに合わせたコンテンツと導線を作成：タイミーラボは、2つのペルソナに合わせたコンテンツと導線を作成しています。2つのペルソナとは、「すでにタイミーを使っている人」と「スポットワークの存在すら知らない人」です。タイミーラボはGIGに依頼してサイトの情報設計を行い、LeadGridを用いてWebサイトを制作しました。
LeadGridによりスムーズなコンテンツの更新が可能に： GIGはキーワード設計から、企画・記事制作についても担当しました。その効果もありメディアサイトリリース後は、約5ヶ月でPV数を9倍まで伸ばすことができました。また現在でも直感的に操作可能なLeadGridにより、スムーズなコンテンツの更新ができています。

タイミーラボは、自社のサービスを宣伝するだけでなく、スポットワークに関する価値あるコンテンツを提供することで、信頼や関係性を築いています。またコンテンツSEOの効果を最大化するために、更新性の高さとデザイン性が両立されたCMSであるLeadGridを利用しています。

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スマートスタジオ

▲出典：スマートスタジオ

スマートスタジオは、短時間で効率的にエクササイズできるパワープレート専門の20分フィットネスです。スマートスタジオは、コンテンツSEOを中心としたマーケティング戦略を展開しており、月間アクセス数は約10万PVに達しています。スマートスタジオのコンテンツSEOの特徴は、以下の3点です。

店舗ごとに情報発信ができるようにサービスサイトをリニューアル：スマートスタジオは、自然検索流入の少なさによる広告費の増加が会社として大きな課題として、GIGに依頼してサービスサイトをリニューアルしました。GIGはLeadGridを活用して、店舗ごとに情報発信ができるように管理画面をカスタマイズ。店舗ごとに独自のコンテンツを作成することができるようになりました。
店舗ごとの強みやコラムを作成：スマートスタジオは店舗ごとの強みやコラム、具体的には店舗のニュースやイベント、お客様の声や体験談などの記事を作成しています。これらのコンテンツは見た人がその店舗に行きたいと思ってもらえるようなコンテンツとなっており、検索エンジンにも評価されています。
情報発信の継続：スマートスタジオは、コンテンツの量を継続的に高めています。リニューアルから半年で、コンテンツ数は140を超えました。その効果もあり、月間の自然検索流入数はリニューアル前の2,000から50倍以上伸びました。また顧客獲得単価も、前年から35％削減できました。

このようにスマートスタジオは店舗ごとにユーザーにとって価値あるコンテンツを提供することで、ローカルに強い形で信頼や関係性を築いています。

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LeadGrid BLOG

本サイトLeadGrid BLOGもBtoB企業をターゲットにしていながら、立ち上げから2年弱で月間3万PVを獲得しています。LeadGrid BLOGの特徴は次の3つです。

綿密な初期設計：立ち上げ初期の段階でキーワード設計に加え、ターゲットのカスタマージャーニーマップを作成した上で、どの順番で記事を作成し、コンバージョンのポイントはどこにする、といった設計をしていました。
関連記事：コンテンツSEOとは？やり方やメリット、効果を出すコツについても
ハイピッチの記事公開：開始から2年弱ほどで400本ほどの記事を公開、200本弱が狙ったKWにて10位以内となっています。
記事のリライト：記事は公開しっぱなしではなく、編集部を編成し複数人で一定の期間を経てまとめてリライトを行っています。どのようにリライトを行っているのかについては、下記の関連記事に加え、無料のホワイトペーパーにまとめています。ぜひご参考ください。
関連記事：リライトのやり方6ステップ｜SEOの効果を上げるコツ10選や注意点も解説

LeadGrid BLOGトップページはこちらから

経営ハッカー

▲出典：経営ハッカー

経営ハッカーは、freee株式会社が運営するメディアで、経理や税務関連のコンテンツを提供しています。経営ハッカーのコンテンツSEOの特徴は、以下の3点です。

経理や税務関連のコンテンツを提供：経営ハッカーは、起業して間もない個人事業主や経理担当者を対象に、経理や税務関連のハウツー記事や事例を掲載しています。テーマとしてはユーザーの課題や関心を解決するコンテンツとなっており、検索エンジンにも評価されています。
公認会計士や税理士が記事を執筆：経営ハッカーの記事は、公認会計士や税理士といった専門家が作成しています。そのためユーザーにとって有益で魅力的なコンテンツとなっています。
ソーシャルメディアで読者からの評価をチェック：経営ハッカーは、「読者にとって価値のある記事」を重視しており、ソーシャルメディア上での反応をもとに記事の評価をチェックしているとのこと。

経営ハッカーは、もともとは社長ブログから出発したメディアでありながら、上記のようなコンテンツSEOにより現在では月間35000（筆者がsemrushにて確認）の流入を集める大規模なメディアへ成長しました。

HubSpot

▲出典：HubSpot

HubSpotはMAツールやSFAなどが統合されたCRMシステムを提供する企業です。そんなHubSpotがサブドメインで運営するブログメディアではコンテンツSEOを積極的に行っており、月間アクセス数は約36万の流入（筆者semrushにて確認）を獲得しています。

HubSpotのコンテンツSEOの特徴は、以下の3点です。

ユーザーのライフサイクルに応じたコンテンツを作成：HubSpotは、ユーザーのライフサイクルに応じたコンテンツを作成しています。ユーザーのライフサイクルとは、ユーザーが自社の商品やサービスに対して持つ関心や関係性の変化のことです。例えば、「認知」「検討」「購入」「維持」「推奨」などです。HubSpotはこれらのライフサイクルに合わせて、ユーザーにとって最適なコンテンツを提供しています。例えば、「マーケティングの基本」「マーケティングのツールやサービスの比較」「HubSpotの導入方法やメリット」「HubSpotの活用事例やコミュニティ」「HubSpotのレビューや口コミ」などです。
トピッククラスターモデルを考案し、実践：HubSpotはトピッククラスターモデルを考案し、実践しています。トピッククラスターモデルとはWebサイト内の記事をまとめ（ピラー）ページと枝葉のページ（クラスターページ）にまとめることで、サイト内のリンク構造を整理し記事群全体のSEO評価を高めるコンテンツ整理方法です。HubSpotは自社のブログにてトピッククラスターモデルを用いて、関連する記事を内部リンクで繋げています。トピッククラスターによりユーザーにとっても検索エンジンにとってもサイト構造が分かりやすくなり、コンテンツのカニバリゼーション（重複）を避けることができます。リンク構造も検索エンジンから見ると分かりやすくもなるため、ビッグ・ミドルキーワードやロングテールキーワード問わず上位表示を狙うことができます。
顧客の事例を紹介：HubSpotは顧客の事例を紹介して見込み客に安心感を与えています。顧客の事例とは、実際に自社の商品やサービスを導入した顧客の声や成果です。HubSpotは自社のWebサイトやブログで、顧客の事例を紹介することで、見込み客に対して自社の商品やサービスの効果や品質を証明しています。また、顧客の事例を紹介することで、見込み客に対して自社の商品やサービスの導入のメリットや方法を示しています。

HubSpotは自社の商品やサービスを宣伝するだけでなく、見込み客にとって価値あるコンテンツを提供することで、信頼や関係性を築いています。またコンテンツSEOの効果を最大化するために、コンテンツの質や量、多様性や最適性を高めています。

コンテンツSEOが失敗する原因

コンテンツSEOが失敗する原因として、以下の5つが挙げられます。

Webサイトの更新がしづらいシステム
初期の設計が目標とずれている
自社のことばかりを発信している
効果測定をしていない
効果が出る前にやめてしまう

Webサイトの更新がしづらいシステム

コンテンツSEOは一度作成したコンテンツをそのままにしておくのではなく、定期的に更新や改善を行う必要があります。

しかしWebサイトの更新がしづらいシステムを使っている場合、コンテンツの追加や修正が困難になることも。例えばCMS（コンテンツ管理システム）が古いものであったり、カスタマイズが難しかったり、操作性が悪かったりする場合が挙げられます。

Webサイトの更新がしづらいと、コンテンツの質や量が低下し、検索エンジンに評価されづらくなります。

初期の設計が目標とずれている

コンテンツSEOを成功させるには、初期の設計段階で目標とするユーザーのニーズや検索意図を把握し、それに応えるコンテンツを作成することが重要です。

しかし初期の設計が目標とずれている場合、コンテンツSEOは失敗します。例えばターゲットとするユーザーのペルソナやキーワードを明確に定義せずに自分の思いつきや好みでコンテンツを作成したり、競合他社のコンテンツを真似したりする場合が当てはまります。

初期の設計が目標とずれているとコンテンツ単位ではユーザーが訪れても、流入がうまくコンバージョンに反映されずサイトのトラフィックの割に収益が上がらない構造のサイトとなってしまうことも。

自社のことばかりを発信している

コンテンツSEOの目的はユーザーに価値あるコンテンツを提供することで、信頼や関係性を築き、最終的には自社の商品やサービスの購入につなげることです。

しかし自社のことばかりを発信している場合、コンテンツSEOは失敗しやすくなります。例えば自社の商品やサービスの特徴やメリットを強調したり、自社の実績や評判をアピールしたりするなど自社のことばかりを発信していると、ユーザーは自社に興味をもってくれません。また検索エンジンも検索ユーザーが検索する理由を解決しないコンテンツは高く評価されず、検索上位に表示されにくくなります。

効果測定をしていない

コンテンツSEOは一度作成したコンテンツをそのままにしておくのではなく、定期的に効果測定を行い、改善の余地があれば改善を行う必要があります。

効果測定をしていないとコンテンツの強みや弱みが分からず、改善の方向性が見えなくなります。また効果測定をしていないことで、コンテンツの効果が出ているかどうかも分からずモチベーションも下がることも。

効果が出る前にやめてしまう

コンテンツSEOは、短期的に効果が出るものではありません。

コンテンツSEOは長期的にコンテンツの質や量を高め、検索エンジンに評価され、ユーザーに信頼されることで効果が出るものです。そのためすぐに効果が出ないからといって辞めてしまうのは非常にもったいないといえるでしょう。

突然上層部からストップがかからないように、事前に期待値を調整しておくことも重要です。

コンテンツSEOが成功するポイント

コンテンツSEOを成功させるには、どのようなポイントに注意すべきでしょうか？コンテンツSEOが成功するポイントには、以下の3つが挙げられます。

コンテンツSEOに強いSEO会社を選ぶ
SEOについて理解する
Webサイトのリニューアルから入る

コンテンツSEOに強いSEO会社を選ぶ

コンテンツSEOを自社で行うこともできますが、専門的な知識や技術が必要です。またコンテンツSEOは、時間や労力がかかる作業でもあります。そこでコンテンツSEOに強いSEO会社を選ぶことが、成功するポイントの一つとなります。コンテンツSEOに強いSEO会社の選び方は以下の通りです。

コンテンツSEOの実績や評判が良い：SEO会社のWebサイトやSNSなどで、コンテンツSEOの実績を確認しましょう。自社サイトでコンテンツSEOを行っている場合も多いです
コンテンツSEOの戦略や方法を明確に説明できる：コンテンツSEOに強いSEO会社は、自社のコンテンツSEOの戦略や方法を明確に説明できます。初回のヒアリングの際にコンテンツSEOの目的や施策の方向性を確認しましょう
コンテンツSEOの効果測定や改善を定期的に行う：コンテンツを作って終わり、ではなくコンテンツSEOの効果測定や改善を定期的に行う会社を選びましょう。二人三脚でコンテンツSEOを進めることで効果が出やすくなります