CRMとナーチャリングの関係とは?施策例や連携のポイントについて解説
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企業が持つ潜在顧客を“顧客化”へ導くナーチャリング施策は、年々重要度を増しています。特にリード(見込み客)の情報を管理・分析するCRMとの組み合わせは非常に有効です。
CRMを活用したナーチャリングに取り組めば、営業活動が効率化し、単なる“見込み客”が“優良顧客”として継続的にビジネスを支えてくれる可能性が高まります。
この記事では、CRMを活用したリードナーチャリングの全体像を整理し、導入メリットや具体的な方法を分かりやすくまとめました。リードの獲得から育成、さらに顧客化・ファン化を促すプロセスを理解したい方はぜひ最後までご覧ください。
リードナーチャリングとCRMの基礎知識
はじめに「リードナーチャリング」と「CRM(顧客管理)」の定義と、それぞれが担う役割を整理します。
リードナーチャリングとは
リードナーチャリングとは獲得した見込み客(リード)を購買意欲の高い顧客へと育成する取り組みです。具体的には、見込み客の興味関心・課題感に合わせた情報提供やフォローを継続して行います。
BtoBの場合、商談開始まで検討期間が長いことも多く、この間に適切なアプローチがなければ見込み客は別の競合製品へ流れてしまいがちです。ナーチャリングを行うことで「興味はあるがまだ購入に至っていない」層に対して段階的に理解を深めてもらい、「買うならこの会社の製品にしたい」という状態へ近づけられるわけです。
なおリードナーチャリングでは、メルマガやホワイトペーパー配布、Webコンテンツ提供、セミナー開催など多彩な施策が用いられます。
関連記事:顧客育成(ナーチャリング)とは?メリットや効果的な施策10選も解説
CRM(顧客管理)とは
CRM(Customer Relationship Management)は、顧客との良好な関係を構築・維持するためのデータ管理や接点管理を行う仕組み・システムのことです。
特にBtoB領域では、リード(見込み客)を一元管理し、どのステージにいるかを可視化しておく点が重要になります。購買プロセスの長期化が進むなかで、「A社はまだ課題ヒアリング段階」「B社は製品資料ダウンロード済み」といった進捗度合いを把握しなければ、優先度の高いリードへの対応が疎かになる恐れがあるためです。
このような状況下でCRMを活用すれば、顧客情報を一元管理できるだけでなく、顧客の関心や行動を定量的に評価し、フォローの優先順位を設定することができます。適切なタイミングでフォローすることで、顧客満足度の向上や売上の増加を図っていけるでしょう。
関連記事:顧客管理(CRM)とは?重要性やシステム導入のメリット、選ぶポイントを解説
リードナーチャリングとCRMの関係
CRMはリードナーチャリングを実行するための土台になるものです。管理台帳やスプレッドシートを用いたリード育成は煩雑になりやすく、ナーチャリングメールの送付漏れや商談タイミングの見極めミスが頻発します。対してCRMを導入すれば、以下のような流れでナーチャリングを着実に進められます。
- フォームや名刺などで得たリード情報をCRMで一元管理
- 購買フェーズや行動データを分析し、段階に応じたアプローチを検討
- マーケティング施策を実行し、反応をCRM上に蓄積
- 育ちきったリードを営業部門へ引き継ぎ、商談化
このようにCRMを活用することで、見込み客の「見える化」から適切な施策までを管理でき、ナーチャリング施策を効率的に回すことが可能です。
リードナーチャリングが注目される背景
次に、リードナーチャリングが注目される背景を解説します。競争が激化する市場環境では新規顧客獲得だけでなく、既存リードを手堅く育てる戦略がますます重要になっています。
購買プロセスの長期化と情報収集の容易化
インターネットの普及によって企業が情報収集をしやすくなった結果、購買プロセスが以前より長期化しています。たとえば「自社の課題解決ツールを検討するが、まずは数か月かけて他社製品と比較したい」というケースが増えました。その間に「何のフォローもない」と興味が失われる恐れがあります。
ナーチャリングを行えば、継続的に有益な情報提供をすることでリードの興味を保ち続けることが可能です。結果として「実際に購入を決めるタイミングで第一候補に上がる」という状況を作り出せます。
競合他社が増える中での優良顧客の獲得
市場には多種多様な製品やサービスが溢れています。同ジャンルのSaaSやツールも国内外含め選択肢が無数に存在するでしょう。リードナーチャリングによって、他社では得られない優れた価値やノウハウを粘り強く提示することで、ファン化やロイヤルティの向上を図ることができます。
すぐに購買しないリードであっても、接点を継続すれば将来的な大きな商談に結びつく可能性があります。ナーチャリングは企業の長期的な収益とリピート率を支える大切な仕組みなのです。
MAツールの普及による自動化
最近はマーケティングオートメーション(MA)ツールの活用によって、ナーチャリングがさらに効率的になりました。見込み客の行動データをMAで管理し、購買意欲の高まりをスコアリングしてから最適なアプローチを自動実施するといった流れです。
MAツールとCRMを連携する事例は珍しくありません。たとえばリードのスコアが一定以上になった時点で営業担当へ通知を送る運用を組み込めば、成約に至る確率が高いリードへ集中して営業工数を投下できるため合理的です。こうしたMA普及もナーチャリングへの注目度を高める要因になっています。
関連記事:MAツールとSFA/CRMの違いとは?連携するメリットも解説
CRMを活用したリードナーチャリングのメリット
ナーチャリングの成否を左右するのは顧客データの管理です。Excelなどで対応している企業もありますが、CRMを活用すると以下のような恩恵が得られます。
見込み客の可視化と優先度の明確化
CRMに登録された顧客は「見込み度」「担当者名」「最終アクション日」「問い合わせ内容」などの項目で整理されます。営業とマーケティングが同じ情報をリアルタイムで共有し、商談タイミングを逃さないように連携できるわけです。
すべてのリードが同じ価値をもつわけではありません。興味が高いリードには優先度の高い施策やフォローをあてがい、まだ興味が浅いリードにはメールマガジンによる継続フォローといった具合に段階を分けられます。
施策の効果測定が容易
CRMとナーチャリングを組み合わせると、各施策の結果がリードごとに記録されます。「ウェビナーに参加したA社は直後にカタログをダウンロードし、1か月後に商談化」「セミナー案内メールを開封しなかったB社は優先度を下げる」など、一連の行動履歴が見える化されるため、どの施策が成果につながったのか分析しやすいです。
結果としてPDCAを回し、効果の低い施策を改善するなど継続的なマーケティング最適化が期待できます。
営業活動の効率化
ナーチャリングによって購買意欲が高まった“ホットリード”だけを営業に引き継げるため、営業担当は無駄なアプローチを減らせます。また受注確度が高いリード情報をCRMで確認してから打ち合わせをすれば、顧客の興味ポイントや導入ハードルを事前に把握可能です。
特に複数メンバーがリードに対応する組織では、担当ごとの進捗情報をCRMで一括管理できる強みが大きいと言えます。「誰がどこまで話を進めているのか」が常に明確になり、引き継ぎミスを防止できます。
関連記事:ホットリードとは?言葉の意味や獲得するメリット、方法まで解説
CRMを活用したリードナーチャリング施策
実際にどのような方法でリードを育てるのか、代表的な施策例を確認します。いずれもCRMとの連動を意識すると、さらに効果的です。
メールマガジン配信
もっともベーシックなのがメールマガジン(メルマガ)配信です。製品に関連するノウハウや事例を定期的に送り届け、興味を引き続けます。「検討は先だけれど気になる」層に対して、ブランディングや専門家としての信頼獲得に有効です。
CRMと連携して購買フェーズが浅いリードへの軽めの内容、ある程度購買意欲の高いリードへの実践的内容と、リードのステージ別にメルマガを分ける運用も考えられます。
関連記事:CRMを活用したメールマーケティングとは?メリットや手順について解説
ステップメール
ステップメールは購買プロセスに合わせてあらかじめ段階的にメールを送る仕組みです。資料ダウンロード直後に導入事例を送付し、数日後に無料トライアル案内、反応があれば個別相談に誘導といったシナリオを設定できます。結果的にリードのモチベーションを段階的に高めることが可能です。
CRMにログインすれば個々のステップメール開封率などを確認できるため、配信タイミングや内容を随時調整できます。反応が鈍いならステップ数を増やす、あるいは別のコンテンツを提案するなど工夫がしやすくなります。
Webコンテンツによる継続接点
オウンドメディアやブログなどのWebコンテンツも強力です。顧客がインターネットで課題を検索した際に記事に辿り着けば、顧客に自社の製品を想起させる効果が期待できます。さらにCRMとの連動で「記事を複数回閲覧したリード」を優先アプローチ対象にするといった活用も可能です。
また、記事内に資料請求や問い合わせフォームを設置すればCV(コンバージョン)獲得を狙えます。継続的にコンテンツを更新し、常にリードの関心を引きつけることが重要です。
ウェビナー(オンラインセミナー)
コロナ禍以降、ウェビナーは大幅に広がりました。オンライン上で集客できるため地理的制約が少なく、見込み客に直接プレゼンやデモを見せられるのが魅力です。事前申し込みをCRMに蓄積し、終了後のフォローメールやアンケート集計を連携させれば、短期間で見込み度合いを見極められます。
ウェビナー参加者を対象に個別ミーティングを提案したり、類似テーマのイベントを後日案内するなど、ナーチャリングの幅が広がります。
リターゲティング広告
Webサイトに訪問したものの離脱してしまった見込み客を追いかけるリターゲティング広告もナーチャリングに有効です。展示会などで接点を持った顧客が、その後もインターネット上で関連情報を探している際に広告を表示することで、再訪問やフォーム送信へ導く可能性が高まります。
CRMで得たリード情報をもとに、特定の属性を持つユーザーだけにカスタマイズ広告を出すといった活用方法も考えられます。
CRM×リードナーチャリングを成功させるポイント
さまざまな施策があるナーチャリングですが、適切に設計・運営しなければ成果は出にくいものです。以下のポイントを押さえて成功率を高めましょう。
目的とターゲットを明確にする
まずは何を達成したいかを定義しておくことが欠かせません。売上を上げるのか、問い合わせ件数を増やすのか、新規事業の認知度を高めるのかなど、ゴールにより施策は変わります。またターゲット層の業種・企業規模なども明確にし、彼らに響く情報を提供しましょう。
カスタマージャーニーを設計する
見込み客が自社サービスを認知してから購入に至るまでのプロセス(カスタマージャーニー)を描き出し、それに沿ったアプローチを組み立てます。「資料請求を行ったリードは3営業日後に事例集を送付」「メルマガのリンクを3回以上クリックしたリードにイベント招待」など、ステップを体系化すると施策に抜け漏れが少なくなるでしょう。
顧客スコアリングを活用する
行動履歴や属性に応じてスコアを付与するスコアリングを行えば、ホットリードの発見が容易になります。たとえばセミナー参加プラスWebコンテンツを5本閲覧したリードはスコアを高く設定し、営業優先度を引き上げるなどの運用も一般的です。
営業リソースの限られた組織ほど、このスコアリングで効率的なアプローチを図るメリットは大きくなります。
関連記事:スコアリングとは? 得られる効果とデメリット・評価方法まで解説
効果測定と継続的改善
ナーチャリングは一度シナリオを組んだら終わりではありません。CRMで反応を計測して施策を見直し、PDCAを回すことが大切です。たとえばメールの開封率が著しく低いなら件名や配信タイミングを修正する、フォーム離脱率が高いなら項目を減らすなど地道な改善を繰り返して成果を伸ばします。
CRM導入時に注意すべき点
リードナーチャリングを効果的にするためにCRMを導入する場合、以下の注意点を頭に入れておくと失敗が少なくなります。
自社の要件に合ったCRMを選ぶ
CRMは多種多様な製品があるため、自社が必要とする機能をしっかり洗い出すことが大切です。メール配信機能を内包しているのか、SFA(営業支援)機能も兼ね備えているのか、リードスコアリングを柔軟に設定できるか、といった観点で比較検討しましょう。
関連記事:【無料から】顧客管理(CRM)ツールおすすめ12選|種類・目的別に比較
運用ルールの整備
CRMを導入しても、担当者間の運用ルールが曖昧ではデータが乱雑になりがちです。入力項目や更新頻度、担当範囲を明確にしておくと、導入後スムーズに定着します。特にナーチャリングメールの送信やフェーズ管理などは、営業とマーケティングが連携して運用ルールを決めるのが定石です。
社内教育やサポート体制
CRMの操作が分からず「結局スプレッドシートに逆戻り」というケースは避けたいところです。ツール導入時には担当者への教育機会を設け、基本的な使い方からナーチャリング施策までを浸透させましょう。サポート体制が手厚い製品を選ぶのもポイントです。
CRMを活用してリードナーチャリングを成功させよう
ここまで、CRMとナーチャリングの全体像と施策例を紹介してきました。Webサイトをフル活用してリードを集め、それをCRMで管理・育成する流れは多くの企業におけるスタンダードな方法になりつつあります。
しかし「更新性の低いWebサイトのままでは、せっかくのナーチャリング施策が滞ってしまう」という悩みも多々あります。そこでおすすめなのがクラウド型CMS「LeadGrid」です。
LeadGridは株式会社GIGが提供する純国産のクラウド型CMSで、Webサイトの制作からリードの獲得・管理・分析までを一つで実現する点が特長です。プログラミングの知識がなくても直感的にコンテンツを更新でき、BtoB企業のリード獲得に必要なフォーム作成や資料ダウンロード管理などの機能も充実しています。
- ノーコードでのページ編集: サイトのテキストや画像をドラッグ&ドロップ操作で変更可能。Web担当が増えた場合も教育しやすい
- リード獲得に直結する機能: 問い合わせフォームやホワイトペーパー配布管理、イベント申し込み管理などを標準搭載
- 分析機能と外部連携: GoogleアナリティクスやSalesforce、Marketo、HubSpotなどとスムーズに連携可能
- 高いデザイン自由度: テンプレート利用もオリジナルデザインも両立できるため、コーポレートサイト・サービスサイト・LP・オウンドメディアなど多様なサイトを構築
- セキュリティとサポート: 純国産クラウドCMSとして厳格なセキュリティ要件を満たし、運営会社からの手厚いサポートあり
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