コンテンツマーケティングの導入方法8ステップ。導入前の注意点も解説
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コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって価値ある情報(コンテンツ)の提供を通じて自社商品の認知やニーズの育成をし、購入・契約に結びつけるマーケティング手法です。
コロナ禍をきっかけに、コンテンツマーケティングに取り組む企業が増加しています。
この記事では、コンテンツマーケティングの導入方法と、導入する際の注意点を解説します。「コンテンツマーケティングを始めることになったけど、何から手をつければ良いの?」とお悩みの担当者は、ぜひご一読ください。
また、BtoB企業向けのコンテンツマーケティング手法についてはこちらの記事もご覧ください。
関連記事:BtoBにおけるコンテンツマーケティングとは|手法や事例についても
コンテンツマーケティングの目的は、自社の顧客になってもらうこと
コンテンツマーケティングの目的は、コンテンツを通してユーザーと信頼関係を構築し、最終的に自社の顧客となってもらうことです。平たく言えば「自社の利益追求」になりますが、 自社の利益だけを優先するのではなく、ユーザーとwin-winの関係を構築することが大切です。
ユーザーファーストの徹底が、コンテンツマーケティングの大前提であると覚えておきましょう。
コンテンツマーケティングの導入方法8ステップ
コンテンツマーケティングを導入する流れは以下の通りです。
- 最終の数値目標(KGI)を決める
- 自社の現状把握
- 競合他社のコンテンツマーケティングを分析
- ペルソナ設計で具体的なターゲット像を決める
- カスタマージャーニーマップの策定
- KPIを設定する
- コンテンツの制作
- 効果測定をしながらPDCAを回す
1. 最終の数値目標(KGI) を決める
はじめにコンテンツマーケティングでの最終的な数値目標(KGI)を決めます。KGIは、「コンテンツマーケティングによってどのような効果を期待するか」を具体的な数値で表したもの。たとえば次のような形です。
- 営業活動を効率化したい →リード獲得数◯件/月
- ブランドのファンを増やしたい →アプリ会員登録数◯人/月
- サービスの売上を増やしたい →サービス申込み数◯回/月
コンテンツマーケティングはあくまで事業活動の1つです。よって 事業全体の目標や課題から、コンテンツマーケティングで達成すべきゴールを考えましょう。
メディアの目的はPVではない!?オウンドメディア収益化で本当に重要なのは◯◯の数の資料ではKGIを決める上で重要な考え方や本当に追うべき数値を解説しております。理解を深めたい方はぜひご覧ください。
2. 自社の現状把握
KGIが決まったら、自社のコンテンツの現状を整理します。多くの企業がコーポレートサイトや自社のSNSアカウントを持つ昨今、まったく何のコンテンツもない企業のほうが少ないはずです。
コンテンツマーケティングというと企業ブログやメディアのイメージがありますが、それはあくまで一部です。コンテンツマーケティングの手法はたくさんあります。
- コーポレートサイト
- オウンドメディア
- サービスサイト
- SNS
- 動画チャンネル
- ホワイトペーパー
- メルマガ
- セミナー・ウェビナー
それぞれについてアクセス数やフォロワー数などのデータを取得し、整理しましょう。
3. 競合他社のコンテンツマーケティングを分析
次に、競合他社の分析をします。
- 活用している手法
- ターゲット層
- 情報発信のコンセプト など
他社と自社の現状と比較すると、真似できる施策や、逆に真っ向勝負は避けるべき領域が見えてきます。
たとえば他社が積極的に更新しているのが特定のSNSならば、自社でも力を入れて運用すべきはそのSNSと考えられます。
また、他社がオウンドメディアを運用しており、すでに検索上位のコンテンツをいくつも持っているようならば、似たコンセプトのメディアを後発で作るのは避けたほうが良いかも知れません。
限られたリソースを勝率の高い領域へ投下するためにも、競合分析は丁寧に行いましょう。
4. ペルソナ設計で具体的なターゲット像を決める
続いてコンテンツマーケティングのターゲット像を明確にします。これはペルソナ設計と呼ばれ、コンテンツマーケティングでは必須の作業です。
たとえば、ひとくちに「Web制作会社を探している企業の担当者がターゲット」と言っても、会社規模、予算、担当者の役職、どのようなサイトを制作したいか、などはターゲットによりさまざまです。
ECサイトを構築したい企業の担当者に、メディア制作の実績をアピールしても相手にされないでしょう。
コンテンツマーケティングを成功させるためには、客観的なデータにもとづいたペルソナ設計が重要です。
ペルソナ設計入門ガイドでは実際にペルソナを設計するためのワークショップ手法を解説しておりますのでぜひお役立てください。
5. カスタマージャーニーマップの策定
カスタマージャーニーマップとは、ユーザーが商品やサービスを知ってから利用するまでの態度変容を「認知」「情報収集」「比較検討」などの段階に分けてマッピングしたものです。コンテンツマーケティングの戦略を図解したものとも言えるでしょう。
たとえば「SNSで製品を知り、企業のサイトで製品紹介を閲覧し、類似品と性能を比較するために製品の詳細資料をダウンロードした」というユーザーを想定するなら、以下のようになります。
- 製品の「認知」:SNS
- 製品に関する「情報収集」:コーポレートサイト
- 製品の「比較検討」:コーポレートサイト+ホワイトペーパー
ペルソナの感情や行動にあわせて、どのようなコンテンツをどこで提供すべきかを考えます。
関連記事:BtoBカスタマージャーニーとは?メリットや作成方法を詳しく解説
6. KPIを設定する
KPIは、各手法がマーケティング戦略上の役割を果たせているか確認する指標です。カスタマージャーニーマップにおいて、どれ程度のユーザーが次の行動に進んでくれたか確認できる指標を設定します。
たとえば「認知はSNSで、情報収集がコーポレートサイト、比較検討がホワイトペーパー」ならば、コーポレートサイトのKPIにはSNSからの流入数とホワイトペーパーのDL数が必要になるでしょう。
指標の測定にはアクセス解析ツールなどの設置が必要です。 コンテンツマーケティングの導入段階で、きちんとKPIを設定しておくことをおすすめします。
7. コンテンツの制作
WebサイトやSNSで発信するコンテンツを制作します。コンテンツ制作は、継続して工数がかかってくる工程です。
SNS投稿やブログ記事制作において良質なコンテンツを目指すためには、外注/内製に関わらずメディア担当者によるクオリティ担保のための定期的なチェックが必要です。
社内のリソース不足でお困りの方は「メディア担当者向け記事クオリティチェックリスト」をご活用ください。
8. 効果測定をしながらPDCAを回す
コンテンツマーケティングは、施策を打ってもなかなか効果が出ない場合もあります。KPIを測定しつつ、ボトルネックになっている部分を解消していく地味な作業の繰り返しが必要です。
コンテンツマーケティングの効果が見えるのは、半年〜1年は必要とされています。
コンテンツを発信してからがスタートだと考え、 PDCAを回せる体制を構築しましょう。
このように、コンテンツマーケティングを目的としたメディア運用の中でPDCAサイクルを効率的に回すためには、社内のメディア運用体制を整える必要があります。
メディア運用のインハウス化を検討中の方は「オウンドメディア運用インハウス化マニュアル」をご活用ください。
コンテンツマーケティングを導入する際の注意点
コンテンツマーケティングを導入するにあたっての注意点も紹介します。注意点を踏まえたうえで、コンテンツマーケティングの戦略を考えてください。
SEOとコンテンツマーケティングを混同しない
検索エンジンにおけるWebサイトの上位表示を重視する企業は多く、コンテンツマーケティングとSEOは混同されがちです。
しかし、 SEOはあくまで集客手段の1つであり、コンテンツマーケティングの一部です。
たとえ検索ボリュームの大きなキーワードで上位表示をできたとしても、そのキーワードが自社の設定したKGIにつながらなけば意味がありません。
逆に、検索ボリュームが少なくてもKGIにつながるコンテンツを制作できたなら、集客に成功したコンテンツからの送客で成果が狙えます。
たしかにSEOで上位を取れれば大きな集客効果はありますが、SEOだけにリソースを集中させるべきかは慎重に検討したほうが良いでしょう。
また、SEOに力を入れる方針であっても、自社の専門性や強みを出せるキーワードでしっかり上位表示するほうが成果につながりやすくなります。
コンテンツマーケティングとSEOの違いは、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:コンテンツマーケティングとSEOの違いは?集客効果を最大化するWeb戦略の立て方
手法を増やしすぎない
コンテンツマーケティングに使える手法はたくさんあります。それぞれに得意・不得意があるため、カスタマージャーニーマップを策定していると「あれも使おう」「これも併用しよう」となりがちです。
しかし、それぞれをきちんと運用するには、継続したコンテンツの更新が必要です。
ひとつのコンテンツをSNS用、ブログ用と作り変えて流用することは可能ですが、少なからず手間はかかります。したがってマーケティングで利用する手法の数が増えるほど、リソースは分散してしまうのです。
もし更新が停滞すれば、そこがボトルネックになってしまうでしょう。コンテンツマーケティングの導入にあたっては、 リソースに無理のない範囲から始めるのがおすすめです。
以下の記事でコンテンツマーケティングの成功事例を、活用した手法を含めて紹介しています。ぜひ参考にしてください。
関連記事:BtoBにおけるコンテンツマーケティングとは|手法や事例についても
関連記事:コンテンツマーケティングとは?特徴や成功事例をわかりやすく解説
メンテナンスを怠らない
一度制作したコンテンツであっても、定期的なメンテナンス、情報の刷新、ニーズの再調査が必要です。Webサイトなら、いつかはサイトリニューアルのタイミングもやってきます。
コンテンツの数が増えるほど、メンテナンスには時間とコストがかかります。 新しいコンテンツ制作以外の部分にも予算が必要になる点に留意してください。
また、早く成果を出そうとメディアやブログに安価で低品質なコンテンツを大量に入れるケースも見受けられますが、SEOの観点で見れば効果は限定的です。むしろ、コンテンツの質が悪いほど、後で行うリライトのコストがかさみます。
メンテナンス面まで考慮して、コンテンツマーケティングを導入しましょう。
リライトの手順と見るべき12のポイントでは成果につながるリライトの正しいやり方を解説しております。これまでなんとなくで取り組んでおりなかなか数値の改善が見られないときにご活用ください。
長期で運用できる体制を整える
コンテンツマーケティングは、スタートしてすぐに成果がでるものではありません。よって、成功させるには運用体制の構築が必須です。
- コンテンツマーケティング全体の管理
- コンテンツの効果測定と改善提案
- コンテンツの編集・修正
- コンテンツの新規制作
上記の作業を長期で行っていく必要があるため、アサインできる人材がいないと悩む企業も少なくありません。 コンテンツ制作を行う社内リソースに限界がある場合は、外部リソースの活用がおすすめです。
こちらの記事のなかでマーケティングが得意なWeb制作会社を紹介しています。パートナー会社選びの参考にしてください。
関連記事:実績豊富なWeb制作会社15選!比較のポイントと作成事例まとめ
CMSは拡張性のあるものを導入する
コンテンツマーケティングの導入にあたってWebサイトの新規制作やリニューアルを行うのであれば、利用するCMSは拡張性のあるものをおすすめします。
なぜならば、マーケティング戦略は途中で変更される可能性があるためです。
最初はコーポレートサイトとホワイトペーパーだけと考えていても、途中でウェビナー開催が必要になるかもしれません。外部の人材を入れるとなった場合は、権限設定も必要になるでしょう。
そのたびにCMS変更や機能追加となると、余計な時間とコストがかかってしまいます。
最初から企業のサイト運営に必要な機能がそろったCMSを選ぶほうが得策です。BtoB企業向けCMS比較一覧表では詳細な機能や制作したいサイト種別で各CMSの強み・弱みを比較することが可能です。自社に適したCMSの選定にお役立てください。
Leadgridは、直感的な操作性とリード獲得に有利な機能が魅力のCMSです。マウス操作とキーボード入力でコンテンツの投稿・編集を行えるため、現場でも簡単にコンテンツ制作が可能。
また、顧客管理機能や資料ダウンロード機能、MAツール連携機能を装備しているため、「リードを集める・貯める・分析」の流れをワンストップで支援します。
LeadGridについて詳しく知りたい方はサービス資料をご覧ください。
戦略的なコンテンツマーケティングで事業成長を実現しよう
コンテンツマーケティングはすぐに成果が上がるものではなく、半年〜1年は効果が見えないなかで模索を続ける必要があります。
- 中長期的な戦略立案
- 安定した運用体制の構築
この2つが成功のカギです。
とくに 競合分析、ペルソナ設計、カスタマージャーニーマップの策定は重要です。ここがズレていると、コンテンツ制作に力を入れてもなかなか成果にはつながりません。
もし「Webマーケティングの知見がある人材がいない」とお悩みの場合は、LeadGridにお気軽にご相談ください。マーケティング戦略の立案からコンテンツ制作代行まで、さまざまなサポートが可能です。
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