営業DXの成功事例6選|成果を生み出すためのコツを合わせて解説
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営業DXの取り組みを進めている企業の中には、「どのような施策やツールが自社に合っているか分からない」「他社の成功事例を参考にしたい」などとお悩みの担当者も少なくありません。
そこで本記事では、営業DXに成功した日本企業の事例を6つ紹介します。本記事を参考に、営業DX実現のポイントを探っていきましょう。
なお営業DXを進める際、インサイドセールスについてインプットすると理解が深まります。ぜひ下記の関連記事も参考にご覧ください。
関連記事:インサイドセールスとは? 意味やメリット、やり方を解説
関連記事:インサイドセールスとマーケティングの関係とは?効果的な施策を展開する方法も
営業DXとは
そもそもDX(デジタルトランスフォーメーション)とは、IT技術を活用して人々の生活やビジネスを変革することを指します。
そのうえで、営業におけるDXとは、ITツールを導入して営業活動を効率性・生産性を向上させることです。具体的には、MAツールを活用したリードナーチャリングや、SFA/CRMを活用した顧客分析などが行われています。
ツールを導入して終わりではなく、営業手法を最適化し、それを組織に定着させることが最終的なゴールとなるため、実現には数年単位の時間がかかるとされています。
営業DXについての基礎的な知識は下記の記事で解説していますので、ぜひこちらもご覧ください。
関連記事:営業DXとは?取り組む重要性や現場で導入する方法を解説
日本企業の営業DX成功事例6選
ここでは、ITツールを導入し、変革に成功した日本企業の事例を6つ紹介します。
- 富士通株式会社
- 株式会社LIFULL
- キヤノンマーケティングジャパン株式会社
- 富士フイルム株式会社
- ソフトバンク株式会社
- 東日本電信電話株式会社(NTT東日本)
富士通株式会社
富士通株式会社は、通信システム・情報処理システムや電子デバイスの製造・販売を行う総合ITベンダーです。
同社は2019年9月に発表した経営方針において「IT企業からDX企業への転換」を掲げており、2020年には営業職を廃止したことや、年功序列を完全撤廃したことで注目を集めました。
営業職は「ビジネスプロデューサー」という職に置き換えられ、「顧客が認識しているニーズにとどまらない潜在的な課題を、DXテクノロジーを通じて解決していくこと」をミッションに、顧客対話型のセールスを実現しています。
またSFA/CRMを活用するインサイドセールスチームも立ち上げられ、ITツールによる営業効率の向上や顧客のニーズ理解により、それぞれの顧客に合わせた最適な提案が行われています。
株式会社LIFULL
株式会社LIFULLは、住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」などを展開する企業です。同社は2020年10月に営業DX推進ユニットを設置し、DX化を進めています。
DX推進以前の同社の営業体制は典型的な「足で稼ぐ営業」であり、非効率的な一面があったそうです。さらに営業のブラックボックス化が起きており、ノウハウが蓄積できない課題を抱えていました。
そこでインサイドセールス部門を立ち上げ、解析機能を持つIP電話「MiiTel」と、オンライン商談ツール「ベルフェイス」を営業組織全体に導入することで、営業活動の効率化と分析、ノウハウの蓄積を実現させました。
これにより受注件数は2倍に伸び、さらに2020年9月期は営業部門の退職がゼロという結果を生み出しています。
キヤノンマーケティングジャパン株式会社
キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、キヤノン製品の商品企画や広報・宣伝活動、営業・販売・アフターサービスなどを手掛ける企業です。
同社はITツールを活用して対象顧客を抽出し、最適な営業シナリオを提案する「BtoB営業DX」に取り組んでいます。データドリブンな営業手法が浸透し、従来の営業手法と比べ、商談に至る確率は約1.7倍に。
同社はグループ1万4,000人の従業員を対象に「DX検定」および「DXビジネス検定」の受検を開始するなど、デジタル人材育成にも注力しています。
富士フイルム株式会社
富士フイルム株式会社は、写真フィルムなどで培ってきた技術を生かし、カメラ製品やOA機器、医薬品、医療機器など幅広い製品・サービスを展開する精密化学メーカーです。同社はAIを活用した製品・サービス提供をはじめ、積極的にDXに取り組んでいます。
営業活動においては、DXを活用した働き方改革を実践。一日の移動効率を踏まえて、全国に開設されたサテライトオフィスや駅ナカなどに設置された個室型ワークスペース「CocoDesk」を活用するなど、効率的かつ効果的に業務を行う工夫がなされています。
また紙文書を電子化し、AIが自動でタグ付けする管理システムも導入されており、情報の共有や利活用につなげられています。
ソフトバンク株式会社
ソフトバンク株式会社は、国内移動通信事業、国内固定通信事業、インターネット事業などを手掛ける企業です。同社は2018年からデジタルセールスに取り組んでいましたが、中小企業へのリーチが少ないという課題を抱えていました。
そこでインサイドセールスチームに現場営業で培ったノウハウを浸透させる取り組みを開始。具体的には、アップセル・クロスセルの提案やトークスクリプト作成によるスキルの平準化により、営業生産性を昨年同期比約2倍に成長させました。
またWeb行動データを収集するマーケティングツールを新たに導入し、MAツールや SFAと連携させることで、メールの開封率を以前の3倍に伸ばしています。
東日本電信電話株式会社(NTT東日本)
東日本電信電話株式会社(NTT東日本)は、東日本地域における電気通信業務やICT・IoTを活用したソリューション事業を提供する企業です。
同社は2015年にマス広告からデジタル広告に施策をシフトし、「月1,000件のリード獲得」というKGIを獲得したものの、受注につながらなかったという経験を持ちます。その経験から、提案、受注までを完遂できるインサイドセールス専門の新チームをプロモーション担当内に発足。
人材教育や営業部との調整、仮設検証を繰り返した結果、リード獲得数を10倍、受注額を34倍に伸ばすことに成功しています。
代表的な営業DXツール
営業DXの推進においては、下記3つのITツールが代表的です。
- MAツール(マーケティングオートメーションツール)
- SFA/CRM(営業支援・顧客管理ツール)
- プロジェクト管理・タスク管理ツール
各ツールの用途を理解し、自社の課題を解決できる製品を選びましょう。
なお各ツールの代表的な製品は下記の記事で紹介しているので、ツールの導入を検討している方はこちらもご覧ください。
関連記事:営業DXの推進におすすめのツール8選|失敗しないツールの選び方も紹介
MAツール
MAツール(マーケティングオートメーションツール)とは、リード獲得や育成、分類、抽出など、マーケティング活動の一連のフローを可視化・自動化するツールのことです。後述するSFA/CRMとの連携も可能で、マーケティング部門と営業部門の橋渡しとしての役割も担います。
MAツールには、下記のような機能が搭載されています。
機能の目的 | 機能詳細 |
リードの獲得 |
|
リードの管理・分類 |
|
リードの育成 |
|
データ分析 |
|
MAツールについて、詳細は下記の記事でも解説しています。
関連記事:MAツールとは?できることやメリット、選び方から最新シェアランキングまで紹介
関連記事:インサイドセールスでマーケティングオートメーション(MA)が果たす役割とメリットを解説
CRM/SFA
CRM/SFA(顧客管理・営業支援ツール)とは、営業活動や顧客管理を効率化するツールのことです。厳密にはCRMとSFAは別ツールですが、どちらの機能も備えている製品が多いため、ここでは一つのツールとして紹介します。
- CRM(顧客関係管理システム):顧客に関わる情報を一元管理・分析し、より良い関係性を構築するためのツール
- SFA(営業支援システム):営業活動のプロセスや進捗を可視化し、効率性・生産性を向上させるためのツール
CRM/SFAには、下記のような機能が搭載されています。
機能の目的 | 機能詳細 |
顧客管理 |
|
顧客分析 |
|
マーケティング支援 |
|
案件管理 |
|
商談管理 | 進捗管理機能 |
行動管理 |
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予実管理 |
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プロジェクト管理・タスク管理ツール
プロジェクト管理・タスク管理ツールとは、プロジェクトやタスクの進捗状況を管理・共有できるツールのことです。プロジェクトやタスクの進捗が一目で確認できるため、プロジェクトメンバーだけでなく管理者にとっても便利なツールです。
プロジェクト管理・タスク管理ツールには下記のような機能が搭載されています。
機能の目的 | 機能詳細 |
プロジェクト管理 |
|
コミュニケーション機能 |
|
連携機能 |
|
コスト管理機能 | 予実管理機能 |
営業DXの成果を生み出すためのコツ
営業DXは、一朝一夕で成果が出る取り組みではありません。下記のコツを押さえることで、より効果的に施策を実行できるでしょう。
- DX化の目的を明確化し周知する
- 自社に合うツール・システムを導入する
- デジタル人材の育成に注力する
DX化の目的を明確化する
営業DXを実現するには、まずDX化の目的を明確化することが最初の一歩となります。
営業DXはツールを導入して終わりではなく、文化として定着させることが最終的なゴールです。そもそもなぜ自社にデジタル化が必要なのかを分かっていなければ、最適な手段を選択できず、成果を上げることができないでしょう。
DX化の目的を明確化するには、「新規顧客の獲得数を増やしたい」「営業活動を効率化したい」など、自社の課題を洗い出すことが有効です。
自社に合うツール・システムを導入する
営業DXにおいて、ツール選びは非常に重要です。
たとえば非効率な営業手法を変えたい場合、SFAの導入が考えられますが、同じSFAでもツールによって得意分野が異なります。またSFA導入後に「やっぱりタスク管理ツールも欲しい」「MA機能をもっと充実させたい」とあれこれツールを足していくと、複数のツールを横断することになり、かえって非効率となる可能性もあります。
ツール選びを間違えると効果を発揮せず、現場の疲弊を生む要因になります。ツール導入の際は現場スタッフにも意見を求め、自社の課題を解決できるツールを導入しましょう。
営業DX実現に向けてどのツールを導入するべきか悩んだら、ぜひ下記の記事を参考にご検討ください。
関連記事:営業DXの推進におすすめのツール8選|失敗しないツールの選び方も紹介
DX人材の育成に注力する
ITツールの活用が当たり前となりつつある現代では、DX人材の育成を行うことも大切です。
ツールはただの手段であり、ツールを使ってどのように課題を解決するかを考える力が必要です。独立行政法人情報処理推進機構が発表した「デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進に向けた企業とIT人材の実態調査」によると、DX人材の適性因子として下記6つがあると仮説付けられています。
- 不確実な未来への創造力
- 臨機応変/柔軟な対応力
- 社外や異種の巻き込み力
- 失敗したときの姿勢/思考
- モチベーション/意味づけする力
- いざというときの自身の突破力
競争が激化した現代のビジネスで生き抜くためには、上記のようなDX人材を育成し、柔軟に市場に対応していくことが求められます。DX推進チームを発足し、定期的にセミナーを開催するなど、社内教育にも注力することが将来的な企業の成長につながるでしょう。
自社の環境・課題に合った営業DXを進めよう
営業DXで取り入れるべき施策やツールは、企業の環境や課題によって異なります。まずは自社の抱えている課題を洗い出し、課題を解決できる施策やツールを選定することが大切です。
営業DXにはさまざまな手法がありますが、リード獲得を目的としているなら、オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングが効果的です。株式会社GIGでは、1億PV以上のメディアサイト構築を複数制作してきた経験から、オウンドメディア構築のための制作はもちろん、予算策定、体制構築、KPI設定、マーケティング戦略、企画・運用含めたプロジェクト全体の戦略構築など、オウンドメディアが成長曲線を描くためのマーケティング支援を行っております。
また株式会社GIGでは、オウンドメディアマーケティングに必要な機能を盛り込んだ独自CMS「LeadGrid」を開発・提供しています。
LeadGridはリード獲得に特化したクラウド型CMSです。顧客管理機能や資料ダウンロード機能、フォーム作成機能、MAツール連携などを標準装備しており、リードを集める・貯める・分析するといった工程を1つのツールで実現させます。マウス操作とキーボード入力でコンテンツ編集・投稿を行える「見たまま編集」機能を搭載しており、担当者ベースでの施策実行も可能です。
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