税理士・会計事務所に効果的なWebマーケティング施策5選｜必要な理由も
税理士事務所・会計事務所の多くは、取引先からの紹介に頼った経営を行っているのが現状です。しかし紹介に頼っていては経営が安定しづらく、事務所の成長にも限界があります。
そこでおすすめなのがWebマーケティングです。Webマーケティングはインターネットを使って売れる仕組みを整えることを指し、新規顧客獲得のための基盤となる施策です。
この記事では税理士・会計事務所向けにWebマーケティングの施策を紹介します。よくある課題とその解決方法についても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
なお、Webマーケティング施策を実行するためには受け皿となるWebサイトが必須です。LeadGridを導入した士業のサイト制作事例集は以下でまとめておりますのでぜひあわせてご覧ください。
税理士・会計事務所がWebマーケティングを行うべき3つの理由
税理士・会計事務所がWebマーケティングを行うべき理由としては、次の3つが挙げられます。
- 顧客獲得力の強化
- 競合他社との差別化
- ブランディング
それぞれについて、以下解説します。
1. 顧客獲得力の強化
税理士・会計事務所にとって、新規顧客の獲得は事業成長のためには欠かせません。Webマーケティングを活用することで、潜在顧客との接点を増やし、効果的に顧客獲得につなげることができます。
Webマーケティングは、従来の紹介や飛び込み営業に比べ、効率的かつ広範囲に潜在顧客にリーチできる点が大きな強みです。
現状が紹介頼みだった経営戦略だとすると、顧客獲得力を高めることで、事務所の収益基盤をさらに強化できるはずです。
2. 競合他社との差別化
税理士・会計事務所は、同じ地域に多数存在することが少なくありません。そのような競争環境の中でも顧客を獲得するなら、自事務所の強みや特長を効果的にアピールし、競合他社との差別化を図ることが重要です。
競合他社との差別化を図ることで、潜在顧客に自事務所の存在価値を認知してもらい、問い合わせや相談につなげやすくなります。
そこでWebマーケティングを進めるなかで自事務所の専門分野や得意領域、独自のサービスなどを、Webサイトやブログ、SNSを通じて積極的に発信しましょう。またセミナーや著書、メディア露出などの実績を紹介することで、専門性の高さを裏付けることもできるでしょう。
Webマーケティングは、差別化戦略を実行するための有力な手段と言えます。
3. ブランディング
税理士・会計事務所にとって、信頼できるブランドイメージを構築することは非常に重要です。Webマーケティングを通じて、自事務所の価値観や理念、ビジョンなどを発信し、ブランドイメージの形成・浸透を図ることができます。
具体的には、Webサイトのデザインやコンテンツを通じて、事務所の雰囲気や特長を伝えることが肝要です。また、ブログやSNSでは、事務所の日常やスタッフの姿を紹介するなど、人となりが伝わるような情報発信も効果的でしょう。セミナーや著書、社会貢献活動なども、ブランドイメージの向上に寄与します。
加えて、Webマーケティングに積極的に取り組むこと自体が、IT活用力のある税理士事務所としてのブランディングにつながります。近年、クラウド会計ソフトの普及やAIの活用など、税理士・会計事務所におけるIT活用の重要性が増しています。Webマーケティングを効果的に実践できる事務所は、ITツールやデジタルマーケティングに精通していると見なされ、先進的でイノベーティブな印象を与えることが可能です。
税理士・会計事務所で効果的なWebマーケティング施策5選
税理士・会計事務所で効果的なWebマーケティング施策は、次の5つです。
- Webサイト制作・リニューアル
- コンテンツマーケティング
- SEO
- Web広告
- MEO
それぞれについて、以下解説します。
1. Webサイト制作・リニューアル
Webサイトは税理士・会計事務所にとって重要な集客ツールの一つです。「すでにホームページはある」という方も、既存のWebサイトを見直してみましょう。
最後に制作したのが5年以上前であれば、デザインや構成を現状に合った仕様にすることでユーザビリティが向上し、問い合わせ数の増加につながる可能性があります。
関連記事：ホームページリニューアルのタイミングは？ メリットや手順を解説！
具体的には、税理士・会計事務所の専門性がイメージしやすいデザインを取り入れたり、問い合わせフォームを目立つ位置に配置したりするなどの工夫が効果的です。
関連記事：税理士のホームページデザイン事例9選｜効果的な内容やポイントも
またWebサイトのリニューアルの際にはサイトのシステム（CMS）も意識しましょう。
関連記事：CMSとは？機能や導入するメリット、選び方のポイントと事例を解説
システムの使い勝手が悪く情報の更新が大変であれば、Webマーケティングの大きな妨げになってしまいます。
2. コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングは、税務や会計に関する有益な情報を提供することで、潜在顧客との関係性を築く手法です。ブログ記事、動画、インフォグラフィックスなど、さまざまな形式のコンテンツを活用することができます。
関連記事：コンテンツマーケティングとは？種類やメリット、成功事例を徹底解説
具体的な施策例は以下の通りです。
- 税務・会計に関する最新情報や制度変更を分かりやすく解説するブログ記事の公開
- 事務所のスタッフによる税務相談の動画配信
- 業界別の経理・税務の注意点をまとめたインフォグラフィックスの作成
- メールマガジンでの定期的な情報配信と顧客とのコミュニケーション
税理士のコンテンツマーケティングについてはこちらの記事もぜひご覧ください。
関連記事：税理士向けコンテンツマーケティング施策6選｜成功事例や成功のポイントも
質の高いコンテンツを継続的に提供し、顧客からの信頼を獲得しましょう。
3. SEO
SEOとは検索エンジン最適化のことであり、自社のWebサイトを検索結果の上位に表示させるための施策です。士業の場合、専門分野に関連するキーワードで上位表示されることが重要です。
関連記事：SEOとは何か？ メリットやすぐにできる対策方法を初心者向けにわかりやすく解説！
SEOには「内部SEO」と「外部SEO」、「コンテンツSEO」の3種類があり、それぞれ下記を意味します。
- 内部SEO：ページ表示速度の改善やタグ・リンク構造の最適化を行う施策
- 外部SEO：被リンク（外部サイトからのリンク）獲得施策
- コンテンツSEO：お役立ち記事を公開し、記事で検索結果からの集客を狙う施策
Webサイトのリニューアルにより内部SEOが、コンテンツマーケティングを自社サイトで行うとコンテンツSEOがカバーされやすいので、ここでは外部SEOを意識しましょう。
具体的には所属団体や登録したポータルサイトからの被リンクを獲得する施策を行う必要があります。
その他の税理士の方向けのSEOについては下記の記事をご覧ください。
関連記事：税理士におすすめのSEO対策7つ｜取り組むメリットや成功のコツも
4. Web広告
Web広告は、リスティング広告やディスプレイ広告など、有料の広告手法を活用して潜在顧客にアプローチする施策です。即効性が高く、ターゲットを絞った広告配信が可能となります。
Web広告の具体的な活用方法は以下の通りです：
- Googleの検索結果ページ上部に表示されるリスティング広告の出稿
- ターゲットとなる顧客層に合わせたディスプレイ広告の配信
- SNSを活用した広告配信による、若年層や個人事業主へのアプローチ
- リターゲティング広告による、Webサイト訪問者の再訪問促進
Web広告を効果的に運用することで、短期的な集客と問い合わせ増加を実現することができます。
5. MEO
MEO（マップ最適化）は、Google マイビジネスを活用し、Googleマップ上での自社情報の最適化を図る施策です。地域密着型の税理士・会計事務所にとって、近隣の潜在顧客へのアプローチに有効な手法となります。
MEOの具体的な取り組みは以下の通りです：
- Google マイビジネスへの登録と、事務所情報の詳細な入力
- 定期的な投稿やQ&Aの活用による、情報の鮮度維持
- 顧客からのクチコミ獲得とレビュー対応による、信頼性の向上
- 写真や動画の追加による、事務所の雰囲気や特徴の視覚的な伝達
MEOに取り組むことで、地域での検索結果での表示順位を上げ、近隣の潜在顧客からの問い合わせを増やすことが期待できます。
Webマーケティングと並行して行うべき施策
Webマーケティングと並行して行うべき施策には、次の5つのポイントが挙げられます。
- セミナーやイベントの開催・参加
- ポータルサイトへの登録
- 著書の出版
- 事務所内の人材育成（対応可能なソフトを増やす）
- 顧問先企業のDX支援（会計・財務領域でのシステム導入支援など）
それぞれについて、以下解説します。
1. セミナーやイベントの開催・参加
セミナーやイベントの開催・参加は、税理士・会計事務所の専門性をアピールし、潜在顧客との直接的な接点を持つ機会となります。自社開催のセミナーや、業界団体が主催するイベントへの参加を通じて、事務所の認知度向上と新規顧客の獲得を図ることができます。
具体的な取り組み例は以下の通りです。
- 税務や会計に関する最新トピックを取り上げたセミナーの定期的な開催
- 顧問先企業向けの経営セミナーや交流会の実施
- 業界団体主催のイベントや展示会への参加とプレゼンテーションの実施
- セミナー参加者へのフォローアップとWebサイトへの誘導
セミナーやイベントを通じて得た顧客との接点を、Webマーケティングにつなげることで、効果的な顧客獲得が期待できます。
2. ポータルサイトへの登録
税理士・会計事務所に特化したポータルサイトへの登録も、Webマーケティングと並行して行うべき施策の一つです。これらのサイトでは、事務所の基本情報や特徴、提供サービスなどが掲載でき、潜在顧客とのマッチングが可能です。
代表的なポータルサイトとしては、「税理士ドットコム」や「税理士紹介ナビ」などが挙げられます。登録の際は、事務所の強みや専門分野、顧客へのメッセージなどを明確に記載し、他事務所との差別化を図りましょう。ポータルサイトを通じて、Webサイトだけでは届きにくい潜在顧客層にアプローチできる点も大きなメリットと言えます。
3. 著書の出版
税務や会計、経営に関する著書を出版することは、事務所の専門性や信頼性を高めるための有力な施策です。書籍という形で知見を体系的にまとめ市場に公開することで、事務所のブランディングに大きく貢献できます。
出版に際しては事務所の得意分野や、顧客が抱える課題に沿ったテーマ選定が肝要です。たとえば、「中小企業のための税務戦略」や「医療業界特化の会計術」など、ターゲットを明確にした実用的な内容であることが望ましいでしょう。出版した書籍は、自社のWebサイトやブログ、SNSで積極的に紹介し、認知度向上と潜在顧客の獲得につなげましょう。
4. 事務所内の人材育成
事務所内の人材育成、特に対応可能なソフトを増やすことは、顧客サービスの拡充と業務効率化の両面で重要な施策です。会計や税務関連のソフトに加え、経営分析や資金繰り予測、業務フロー管理などのツールにも精通した人材を育成することで、顧客のニーズに幅広く応えられる体制を整えられます。
人材育成の方法としては、外部の研修会やセミナーへの参加、社内勉強会の開催、OJTによる知識やスキルの共有などが挙げられます。育成の成果は、自社のWebサイトやブログで紹介し、事務所の総合力をアピールすることも効果的でしょう。
税理士・会計事務所のWebマーケティングでよくある課題と対策
税理士・会計事務所がWebマーケティングを実践する上で、よくある課題とその対策について解説します。
1. Webマーケティングの知識・スキル不足
税理士は税務や会計の専門家ですが、マーケティングのノウハウが社内にない、というケースも多いようです。そのため、効果的なWebマーケティング施策の立案や実行に苦戦することも。
対策として、まずは事務所内でWebマーケティングの重要性を共有し、学ぶ意欲を高めることが大切です。外部のセミナーやオンライン学習プログラムを活用し、基礎的な知識を身につけましょう。さらにWebマーケティングの専門家に相談し、事務所の強みや目標に合わせた適切な施策立案とアドバイスを得ることをおすすめします。
もしくはマーケティング会社に依頼してしまうのも一案です。柔軟に実行体制を構築しましょう。
2. 人的リソースの確保が難しい
多くの税理士・会計事務所では、人的リソースが限られており、Webマーケティングに専念できる人材を確保することが難しい状況にあります。日々の業務に追われ、マーケティングに十分な時間を割くことができないのが実情です。
対策としては、無理に事務所内で全てを実施するのではなく、一部の業務を外注しましょう。Webサイトの制作・運用やコンテンツ制作、SEO、Web広告の運用などの専門性の高い業務は、経験豊富な外部の事業者に委託しましょう。
外注により、事務所内のリソースを可能な範囲で確保、Webマーケティングの質を担保しながら、業務の効率化を図ることができます。ただし事務所の理念やビジョンを共有し、密にコミュニケーションを取れる信頼できる事業者を選ぶことが重要です。
3. 継続的に取り組むのが難しい
Webマーケティングは、一時的な施策では十分な効果を得られません。中長期的な視点を持ち、継続的に取り組むことが求められますが、すぐに結果が出ないと継続が難しいと感じる事務所も多いようです。
対策として、まずはWebマーケティングの目的と目標を明確にし、優先順位を設定することが重要です。その上で年間や四半期ごとの実行計画を立て、スケジュールや担当者を明確にしましょう。
またWebマーケティングの進捗状況や成果を定期的に確認し、PDCAサイクルを回すことも重要です。事務所内で定期的に情報共有する機会を設け、課題や改善点を話し合いながら、継続的な取り組みを推進していきましょう。
外部の専門家と連携し、適切な進捗管理とアドバイスを得ることも、継続的なWebマーケティングを実現するための有効な手段となります。
税理士・会計事務所のWebマーケティングの成功事例
ここからは、税理士・会計事務所のWebマーケティングの成功事例について紹介します。
KORIT
▲出典：KORIT
製造業からサービス業まであらゆる形態の日韓進出サポート、買収含むM&A事業、会計監査や税務業務を展開する株式会社スターシア。
日韓を繋ぎ韓国のIT・スタートアップ業界の最新情報やトレンドを広く届けるため、韓国の専門情報、ニュースを発信する「KORIT」プロジェクトがスタートし、LeadGridにオウンドメディアの制作が依頼されました。
LeadGridでは持ち前のコンテンツ発信の手軽さと、コンセプトを活かしたオリジナルデザインを両立し、KORITのブランド確立をサポートしました。
税理士・会計事務所のWebマーケティングはまずWebサイトから
この記事では税理士や会計事務所のWebマーケティングについて、その必要性から施策、リスクとその解決法について解説しました。この記事を参考に、Webマーケティングをぜひ始めてみましょう。
また「何から始めるのがいいかわからない」場合には、Webサイトのリニューアルがおすすめです。
WebサイトはWebマーケティングの母艦となる存在です。Web広告からの遷移先であるランディングページは自社のWebサイト上にあるものですし、オウンドメディアにしても、情報を更新する担当者が使い勝手の良いシステム（CMS）でないと継続的な情報発信を妨げてしまいます。
そこでWebサイトのリニューアルから始めるWebマーケティングなら、ぜひLeadGridにご相談ください。
LeadGridは株式会社GIGが開発したCMSで、デザイン性の高さと使い勝手の良さに定評があります。
LeadGridには「見たまま編集」という機能が実装されており、ランディングページの文言を実際のプレビュー画面を見ながら編集ができるのです。この機能により、ランディングページを調整するたびに外部に依頼する必要がなくなり、スピーディな最適化が可能になります。
またブログ機能も「ブログサービスのようでマニュアル要らず」というお声を多数いただいているほど使いやすくなっているので、貴社の情報発信の邪魔をしません。
さらにLeadGridチームではサイトのリニューアルだけでなく、リリース後のコンテンツマーケティングの記事作成やSNS・広告運用など、Webマーケティングの実行支援も可能です。
まずはお気軽にご相談ください。
見たまま編集ができる、デザイン×リード獲得に強いCMS『LeadGrid』
サービス資料はこちらリード獲得に強いCMS・Webサイト運用ツール LeadGrid
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ページを見たまま編集できる「ページ編集機能」や「フォーム管理機能」など、Webの知識がなくても担当者ベースで施策が実行できます。
くわえてご希望の方には、WebマーケティングやSEOコンテンツの設計、運用、分析までトータルでご支援しています。
Webサービスやオウンドメディアの立ち上げ、コーポレートサイトリニューアルなど、御社のプロジェクトをお気軽にご相談下さい。
得意領域
- Webマーケティングに強いWebサイト制作
- サービスサイト、オウンドメディアサイトの立ち上げ
- Webマーケティングの戦略設計、運用支援
記事を書いた人
LeadGrid BLOG編集部
LeadGrid BLOG（リードグリッド ブログ）は、リード獲得に役立つ情報を発信するWebマーケティングメディアです。
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