デジタルマーケティングの費用相場は?施策ごとの予算や内訳を解説
デジタルマーケティングの費用相場は?施策ごとの予算や内訳を解説
デジタルマーケティングとは、インターネットやIT技術を用いたマーケティング手法のことです。デジタルマーケティングにはさまざまな施策がありますが、費用相場は大きく異なります。
本記事では、デジタルマーケティングの施策ごとの費用相場と、予算計画の立て方について解説します。
関連記事:デジタルマーケティングとは|代表的な手法や成功ポイントも解説
デジタルマーケティングの施策ごとの費用相場
デジタルマーケティングには、オウンドメディア、SEO(検索エンジン最適化)、アクセス解析、SNS、Web広告など多くの施策があります。それぞれにどのくらいの費用がかかるのか見ていきましょう。
オウンドメディア
オウンドメディアとは企業が自社で保有するメディアのことで、デジタルマーケティングにおいてはWebサイトやブログなどが対象となります。自社の商品・サービスに関するお役立ち情報を発信し、認知度の向上やブランディング、リード獲得などを目指す施策です。
オウンドメディア制作の費用相場は、100~1,000万円です。内訳は以下のようになります。
- 企画・戦略設計:150万〜600万円
- サイト制作:15万~200万円
- 維持・管理:5,000円~50,000円/月
- コンテンツ制作:1万〜10万円/記事
- ツール利用料:2万〜10万円/月
オウンドメディアは、運用を外注するか内製するかによって月々の費用が変わります。
内製の場合、運用費はサイト運営費(サーバー・ドメイン費)、CMS利用料、ツール利用料を合算して月々5万円以下に抑えることも可能です。しかしこれらに加えて人件費が発生することから、外注よりもコストを抑えられるとは限りません。
関連記事:オウンドメディアとは|運用する目的や活用事例、作り方とコツも解説
関連記事:オウンドメディアの構築・運営にかかる料金・費用相場と節約ポイントを解説
SEO(検索エンジン最適化)
SEO(検索エンジン最適化)とは、検索エンジンで上位に表示されるようにWebサイトやコンテンツを最適化することです。検索上位に表示されることで流入数が増加し、ユーザーからのアクセスやリード獲得を増やすことができます。
SEOの費用相場は、以下のようになります。
- SEOキーワード設計:45万〜70万円/30KW
- SEO記事作成:5万〜15万円/本
- SEOコンサルティング:15万〜50万円/月
- SEO関連ツール(例):
SEOもオウンドメディア同様、外注・内製のどちらを選ぶかによって費用相場が異なります。内製の場合は、ツール費用と人件費のみで運用が可能です。
関連記事:SEOとは何か? メリットやすぐにできる対策方法を初心者向けにわかりやすく解説!
アクセス解析
アクセス解析とは、Webサイトに訪問したユーザーの行動や属性を測定・分析することです。ユーザーがどこから流入し、どのような流れで成約に至ったかを把握することで、CV率やアクセス数を改善することができます。
アクセス解析の費用相場は、以下のようになります。
- Webコンサルタント:15万円~/月(Webサイトの解析データをもとに改善点の抽出)
- ツール(例):
- ヒートマップツール:Microsoft Clarity(無料)
- A/Bテストツール:Googleオプティマイズ(無料)
- アクセス解析ツール:Google Analytics、Google Search Console(無料)
- 競合分析ツール:Afrefs、semrush(SEOツールと共用)
アクセス解析で使われるツールは、無料のものも多く存在します。自社で解析を行う場合、まずは無料のツールから導入し、必要に応じて有料ツールに切り替えていくと良いでしょう。
SNS
X(旧Twitter)、Instagram、FacebookなどのSNSを活用したマーケティング手法も現代では主流となっています。SNSの特長である「顧客との距離の近さ」「拡散性の高さ」を情報発信に活かすことで、自社やサービス・製品の認知度アップやブランディングにつなげることができます。
SNSの運用代行を依頼する際の費用相場は以下の通りです。
- 各種SNSへの投稿作成:〜10万円
- 投稿作成とユーザーからの返信対応:20万〜30万円
- マーケティングを含めたSNS運用代行:50万円〜
SNSの運用を自社で内製する場合、運用費用は人件費のみとなります。また後述のSNS広告と組み合わせることで、より多くの流入を獲得できます。
Web広告
Web広告とは、Webメディアや検索エンジンの検索結果、SNSなど、インターネット上に掲載される広告の総称です。ターゲットを絞って配信できる点や、効果測定しやすい点から、年々市場規模が拡大しています。
Web広告の費用相場は、以下のようになります。
- リスティング広告
- クリック課金:80円〜1,000円/1クリック
- ディスプレイ広告
- クリック課金:50円~100円/1クリック
- インプレッション課金:10円~500円/1,000 lmp
- アフィリエイト広告
- 成果報酬課金:商品価格の5%〜10%以上/1成果
- SNS広告
- クリック課金:20円〜200円/1クリック
- インプレッション課金:100円~700円/1,000 lmp
- アプリインストール課金:100円~600円/1インストール
- エンゲージメント課金:40円〜100円/エンゲージメント
- フォロー課金:40円〜100円/1フォロー
Web広告はそれぞれ異なる特徴を持っており、自社の目的に合わせて広告を選択することが重要です。Web広告について知見を深めたい方は、ぜひ下記の記事も合わせてご覧ください。
関連記事:Web広告運用は何をする?具体的な運用方法や成果を出すコツを紹介
関連記事:Web広告の費用・料金の相場は?課金方式や費用対効果を高めるコツを解説
LP(ランディングページ)
LP(ランディングページ)とは、検索結果や広告から訪問者が最初にアクセスするWebページのことです。購入、問い合わせなど特定の行動を促すために設計されています。
LPの費用相場は30万~100万円です。
LP制作を10万円以下で依頼できる制作会社やフリーランスも存在しますが、その場合、戦略設計や構成作成、ライティングなどを自社で対応する必要があります。戦略設計・競合調査から運用・改善まですべてを任せたいなら、30万~100万円の予算を確保しましょう。
関連記事:LP制作費の相場は?価格帯ごとの特徴や制作費削減のコツ
関連記事:ランディングページ(LP)とは?作る目的やメリット・デメリットを解説!
メールマーケティング
メールを用いて顧客とコミュニケーションをとり、最終的にCV(購入やリード獲得など)へと導くデジタルマーケティング手法です。SNS広告や紙のDMなどと比較すると開封率が高く、また低コストで始められることからコストパフォーマンスの高い施策といえます。
メールマガジンの費用は、以下のようになります。
自社でメールマーケティングを内製する場合、必要な費用はツール料金のみです。ただし後述するMAツールにメール配信機能が搭載されている場合もあります。
メール中心のマーケティングを展開するならメール配信ツールを、他チャネルでのマーケティングも予定しているならMAツールを選択すると良いでしょう。
関連記事:メールマーケティングとは?BtoBにおける重要性や具体的な方法を解説
関連記事:効果的なメールマーケティングツール10選!後悔しない選び方も解説
MA(マーケティングオートメーション)
MA(マーケティングオートメーション)とは、MAツールを使用しマーケティング活動を自動化することで、業務の効率化や生産性の向上を目指す仕組みのことです。リード獲得やリードナーチャリング(見込み客育成)、リードスコアリング(見込み客評価)などの機能を持ちます。
MAの費用相場は10万円~100万円です。以下に代表的なMAツールの費用を紹介します。
MAツールはそれぞれに強みが異なります。費用面だけで比較するのではなく、自社の目的に応じてツールを選択しましょう。
MAツールの詳細やおすすめツールは下記でも紹介しています。
関連記事:MAツールとは?できることやメリット、選び方から最新シェアランキングまで紹介
関連記事:【比較表付き】MAツールおすすめ13選!選び方や主な機能についても解説
SFA/CRM(営業支援システム/顧客関係管理)
SFA(営業支援システム)は、営業活動を効率化するためのシステムです。一方CRMは、顧客の情報や履歴を一元管理し、顧客との関係を強化するシステムです。SFAとCRMは厳密には別のツールですが、両方の機能を併せ持つツールも多く見られます。
SFA/CRMの費用相場は、2~30万円です。以下に代表的なSFA/CRMツールの費用を紹介します。
- SFA/CRMツール(例):
- Mazrica Sales:27,500円~/月(5ユーザー)
- GENIEE SFA/CRM:29,800円~/月(10ユーザー)
- eセールスマネージャー:1,000円~/月(1ユーザー)
SFA/CRMを導入し、社内で顧客データを共有することで、営業と顧客サービスの連携が向上します。無料で利用できるツールもあるので、導入の際は無料プランでのトライアルも活用しましょう。
SFA/CRMツールの詳細やおすすめツールは下記でも紹介しています。
関連記事:顧客管理(CRM)とは?重要性やシステム導入のメリット、選ぶポイントを解説
関連記事:MAツールとSFA/CRMの違いとは?連携するメリットも解説
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーとは、自社の商品やサービスに関する専門的な知識や情報を提供する「お役立ち資料」です。Webサイトやオウンドメディアに設置することで、リード獲得や顧客満足度向上、ブランディングにつながります。
ホワイトペーパーの費用相場は、5ページ~15ページで10万円~30万円程度です。内訳は以下の通りです。
- 表紙:3万円
- 中面:1.5万円~2万円/ページ
ホワイトペーパーを外注する場合、戦略設計やコンテンツの提案、資料ダウンロード後のシナリオ設計なども依頼できます。デザインツールを使えば自社でも制作可能ですが、ユーザーに「ダウンロードしたい」と思わせる魅力的なコンテンツを作るためには専門家への依頼も視野に入れましょう。
関連記事:ホワイトペーパー外注の費用相場は? おすすめ外注先8選と注意点も解説
関連記事:ホワイトペーパーとは?種類や作り方と顧客フェーズによる選び方
ウェビナー
ウェビナーは「ウェブ」と「セミナー」を組み合わせた造語で、オンライン上で行われるセミナーを指します。自社に関心が高いユーザーを集客できることから、成約確度の高いリードを獲得できるメリットがあります。
ウェビナーの費用相場は以下の通りです。
- ウェビナーツール(例):
- Zoomミーティング:2,125円~/月(1ユーザー)
- Google Meet:無料
- Microsoft Teams:550円~/月(1ユーザー)
- 講師への謝礼金:5万円~10万円
- 外部イベントへの協賛・登壇:数十~100万円
ウェビナーを自社で開催し、なおかつ社員が講師を担当する場合、発生する費用はツール利用料のみです。PCとインターネット環境があれば配信を行えますが、ストレスなくウェビナーに参加してもらうためには、外部マイクや外部カメラの導入も検討しましょう。
動画マーケティング
動画マーケティングとは、動画を用いたマーケティング手法の総称です。具体的にはSNSでの動画配信や動画広告、Webサイト・ランディングページでの動画紹介などが挙げられます。動画を活用することで短い時間で多くの情報を伝えることができ、ユーザーの購買意欲を高めることができます。
動画マーケティングの費用相場は、以下のようになります。
- 制作費用
- CM:50万~500万円
- 会社紹介動画:50万~200万円
- お客様の声・インタビュー動画:30万~100万円
- 採用動画:50万~200万円
- 広告配信費用:
- 視聴課金:3円〜150円/1視聴
- インプレッション課金:200円〜600円/1,000 lmp
- クリック課金:10円〜1,000円/1クリック
動画制作は、依頼する企業・個人によって費用が大きく異なります。映像の構成やアイデア、参考映像がある場合は費用を抑えられるケースもあるため、最小コストで依頼したい場合は自社で素材を用意する、企画を練っておくなど事前準備をしておきましょう。
デジタルマーケティングで費用対効果を高めるコツ
最後に、デジタルマーケティングで費用対効果を高めるコツについて、以下の3点から解説します。
- ターゲットを明確にする
- 施策を広げすぎない
- データ分析を活用する
ターゲットを明確にする
デジタルマーケティングの最初のステップは、ターゲットを明確にすることです。ターゲットを明確にすることで、コンテンツ作りやチャネル選択の指針を決めることができます。
ターゲットを明確にするためには、ペルソナ設定を活用しましょう。ペルソナとは商品やサービスを購入する典型的なユーザー像を指します。ペルソナ設定の例として、以下のような項目が含まれることが一般的です。
- 氏名
- 年齢
- 性別
- 居住地
- 職業
- 年収
- 家族構成
- 趣味
- 休日の過ごし方
- よく使用するSNS
- 買い物をする場所
ペルソナを作成することで、ターゲットの特徴や傾向が具体的にイメージできます。顧客のニーズや行動をより正確に予測できることから、効果の出ない施策を削ることができ、費用対効果を高められるでしょう。
施策を広げすぎない
デジタルマーケティングでは、オウンドメディアやSEO、SNSやWeb広告など、多くの施策があります。しかし、それらすべてに手を出すと予算や人員が分散されてしまい、効果的な運用ができません。また施策間の連携や一貫性も欠けてしまう可能性があります。
そのため、以下のポイントに注意して施策を選択しましょう。
- ターゲットが利用するメディアやチャネルに合わせる
- 目標とするKPIに寄与する施策に絞る
- 予算や人員の制約に応じて優先順位をつける
施策を選択したら、それぞれの目標や予算、担当者やスケジュールなどを明確にして計画書を作成しましょう。計画書は定期的に見直しや修正を行いながら運用していきます。
データ分析を活用する
施策の効果を客観的に判断し、改善点や課題を発見するためにはデータ分析が有効です。以下は、データ分析を活用した改善フローの流れです。
- 目標に対してKPI(重要業績評価指標)を設定する
- KPIに沿ってデータを収集する
- データを分析し、仮説と検証を繰り返す
例えば「オウンドメディアからの問い合わせ数を増やす」という目標がある場合、想定されるKPI~仮説は下記のようになります。
- KPI:オウンドメディアのPV数、オウンドメディアから問い合わせページへの流入数、リード獲得数
- 課題:オウンドメディアから問い合わせページへの流入数が少ない
- 仮説:オウンドメディア内で問い合わせページへの誘導を強化する、オウンドメディアのコンテンツの質や量を改善する
上記のように根拠に基づく仮説を立てて行動することで、コスト効率を最適化できるでしょう。
デジタルマーケティングの施策は費用だけでなく目的で選択しよう
デジタルマーケティングの費用相場は、施策ごとに大きく異なります。低コストの施策から手を伸ばしたくなりますが、施策を選択する際は「自社の目的を達成できるかどうか」を軸に考えることが重要です。まずはデジタルマーケティングで達成したい目的や、解決したい課題を明確にすることから始めてみましょう。
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